Amazonのプライムで。現在は無料視聴期間終わってしまっているが少し前に見終わっていたのでレビューしておく。
ガンダム、とついてはいるが要はガンダムそのものではなく「ガンプラ」がテーマの販促アニメ。しかしちまたの評判がすこぶるよいのにも納得。ある意味王道の「熱血少年マンガ」的な良作だった。
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およその感じは上記の動画見てもらえればわかると思うが、要は自分の作ったガンプラで勝負するというバトルもの。おっさん世代には『プ〇モ狂四郎』のアレといえばわ・・・うわ、なにをする!?くぁwせdrftgyふじこlp
で、そのガンプラバトルを可能にするのが「プラフスキー粒子」という物質なのだが、このあたりの秘密をシリーズ全体のストーリーラインとして、普通の少年・セイと不思議な少年・レイジのバディものの作品として本作は展開する。
そう、本作はテーマはガンプラではあるがそういう二人の友情と葛藤があり、また良きライバルや兄貴分たちとの闘いがあり、その中で主人公の二人―というか真の意味での主人公である普通の少年・セイが―成長していく姿が語られていく。とはいえ基本少年モノなのでシリアスな部分は少なく安心してみていられるし、作中のライバルキャラたちのキャラ立てが見事で燃える展開も多くエンターテイメントとして作品としてすごくバランスがいい。ライバルとなるキャラクターたちともバトルでは真剣に戦うが、普段では良き友人たちであるというのも昨今のひねった作品が多い中にあっては逆に新鮮だ。
(特にネットの検索でもよく出てくる一連の対フェリーニ戦の盛り上がりはなかなか素晴らしかった)
そして本作のうまいところはそういったバトルモノとしての熱さ・出来の良さに加えて、ちゃんとバックグラウンドとしてもう一つの大きな話の流れがあり、そこがもう一人の主人公レイジと関わってくる。このあたりのつくりがほんとうまい。そしてそのレイジと関わってくる少女ファイターである・アイラのキャラ造形もどことなくガンダム本編の強化人間的なニュアンスを持たせているのも、ガンダム本編へのリスペクトと作品としてのフックを兼ね備えていてうまい。
そして物語はセイの成長を描きレイジとの別れで幕を閉じる―最後はまさかのドラえもんエンドである種涙腺崩壊的な!?(泣)
あえてあまり詳しくは書かなかったが、とにかくある意味エンタメ作品としてこれだけいい意味で「優等生」的な作品も久々かもしれない。自分は嫁も子供もおらんが、所帯持ちで子供がいたなら安心して見せられる、そういったなんというか「健全さ」にあふれた作品だった。これはガンプラ販促作品という側面からみても100点満点だろう。
もちろん大人の目線から見ればひねりや葛藤が足りないという言い方もできるのだが、別に鬱展開やひねった奇抜なアイディアをねじ込まなくてもエンタメ作品はできる!といういい証明に本作はなっていると思う。
このあたりは主人公たちの恋愛事情的な部分にも言えて、非常に健全というかこういうほのぼのなレベルで押さえておくというあたりにも、作品全体を通して感じられる「バランス感覚のうまさ」的なものを感じる。
過剰でなくとも王道を丁寧にやれば立派なエンターテイメント作品足りうる。そういう意味でちまたの高評価も納得のシリーズだった。
どうしてもいわゆる「大きなおともだち」への媚びた目線も盛り込まざるを得ない昨今のローティーン向けエンタメ作品群の中にあって、本作なかなかストイックな王道を見せてくれた。素直に面白いといえるシリーズだった!
※続編もあるようだが、無料期間が終わってしまっていたこともあって残念ながらこちらは未視聴。ただ周辺情報を確認するにこちらはやや「大きなおともだち」向けへと舵を切りすぎてしまっているようである。もったいないな。本作にもそういった要素が皆無とは言わないが、むしろそこは「大きなおともだち」(視聴者)側が勝手に盛ってただけのようにも思う。制作側がそういうところを意図的に盛り込むと途端に下卑た感じになるのは視聴者側もバカではないのではっきりわかっちゃうんだがな。まあそういった「エサ」を進んで待ち望んでいる層もいるということか。
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