伊勢神宮から帰ってきた翌日-8/30、大森で『風立ちぬ』を見たあと新横浜は横浜アリーナへ。
初音さんのライブは初見―しかし観ておいて正解のいろいろと凄いライブだった・・・。
TOKYO MX 初音ミク・マジカルミライin横浜アリーナ
いちおう2007年の発表当初からこの一連の動きに付き合っている身としては、「一度は初音さんのライブも見ておきたいなー」とは思っていた。
ただ人気があるとはいえ、やはりこれまでは凄く熱心な一部の層にささえられているムーブメントである側面というのも事実だったわけで、これまでのライブイベントというのは、おおきく一般に門戸が開かれているものとはいい難かった―特に規模的に。(結果チケット取りづらい)
しかし一昨年のGoogleのCMやLAのライブあたりを境に、ボカロ文化というものの市民権というのは―もちろん若年層ではもうとっくの昔にそうなっていたと思うのだが―一般に対し一気に拡がったような気がする。
そのせいもあってか、今回横浜アリーナという万単位の収容数がある会場でライブがあるという―これは行くしかないでしょう!?
幸いクリプトンの先行予約でさっくりチケットは確保できたので、お伊勢参りの翌日に新横浜まで。今回はライブだけでなく、ワークショップやこれまでのボカロの歴史を振り返るパネルの展示、企業ブースなどの物販もあるとのことで、夜公演の会場時間より早めの16時ごろに会場入りした。
で、1998年のhide with SpreadBeaverのTribalJazooツアー以来の横アリ浜ーナですよ(笑)。
横浜アリーナの面白いところは、駅から高架の歩道橋で会場に向かうので、入り口近くの客層の印象がぱっとわかること。Jazooツアーの時の印象は「うわっつ!?蛍光色だらけ!?」(ピンクやら緑の髪の人だらけ)だったが、今回の第一印象といえば―
「彩度ひくっつ!(苦笑)」
やはり地味目な方が多いのは事実のようで(笑)。ただ面白かったのは、びっくりするほど親子連れの方が多かったこと、意外なほど高齢者の方を見かけたこと、そして海外から来られたであろう方がかなりの頻度で見られたこと(この理由は後に判明する)
午前中はUnder18の4000人弱(3900人?)のライブがあったそうだが、まだこの時間でも混みこみ。自分は物販はそう気にもしていなかったので、「カル」エリア(カルチャーの略か?パネル展示など)のコーナーをまず見てみた。
とまあこんな感じ。これまでの公式的なイラストや、年表、そして商品化されたグッズやかわいらしい二頭身モデルの人形(CHANxCO式モデルですな)等が並ぶ。
また来場者が自由に書込みできる「ピアプロの壁」というのもあった。残念ながらワークショップはその性格上、予約制だったようで、詳細は見れず。
そして最後にご本尊様がw
もうなんかその性格上、ある意味観音様とか弁財天とおなじような立ち位置になりつつあると思うのは自分だけでしょうか?(苦笑)
(そのうちぜったい札幌に芸術と創造の神様を祀る「初音神社」出来ると思うw)
その後、物販のコーナーとなっているアリーナの二階をざっと流すが、特におっさんの琴線に触れるようなものは当然なし。さすがにミクちゃんのTシャツとかよう着れん(笑)。
ただ、ここで今回の目的の一つでもあった拝郷メイコさん―自分のメイン音源である『MEIKO』の中の人、今回オープニングアクトでライブを聴ける―の物販があったので、最新作のCDを購入。
(これについては別記事としてあげる予定だが、このアルバム―帰宅後で聴いたら大当たりの一枚!!)
(およその様子はこの公式チャンネルの動画に良くまとめられていると思う)
で、およその展示を見終えてライブの開場・開演を待つ。
今回はオープニングアクト3組―前述の拝郷さんがトリだが、とっぱながなんと『ハロー!プラネット』のささくれUK氏だよ!?ここがクオリティ高くて、非常にお得感があった―なにせ生歌で『ハロー!プラネット』ですよ!?
またトリの拝郷さんも3曲だけだったが非常にクオリティが高く、終演後、物販のコーナーにはサインを入れてもらえるということもあってか、長蛇の列が出来ていた―それも納得のクオリティ―あれだけの歌聴かされりゃ、音楽好きはそりゃ並ぶだろう。またこのときのMCが”シンガー”であるが故のこれまでの葛藤のようなものを読み取れて、すごく意義のあるオープニングアクトの〆だった、ということも一筆しておく。
ちなみにこの間の司会進行はボカロの中の人―声優さん3人組。ある意味すごく豪華というか―さすが公式!そして最後にクリプトンの伊藤社長が挨拶された。
伊藤社長は動画などでよくみられるあの朴訥とした喋りで淡々と話をされたが、その中に熱いものが込められているのが非常に良くわかる。この方がある意味ここまでの6年間―MEIKO、KAITOからとすればもっとか―この熱意を持ってハンドリングされてきたからこそ、ボカロ周辺の文化は、某巨大広告会社に代表されるような一方的に消費するだけして、コンテンツを喰い尽す利益至上主義者たちの餌食にならずに済んだわけで、このことはいくら言及しても仕切れないと思う。ただただ感謝。
そしてそういった戦いを続けてこられた理由の一つは、ここで伊藤社長が直接、あるいは言外に述べられたように
「みんなも自分で創れ!創った方が絶対面白いよ!」
その信念だと自分は感じる。このお父さんがいてこそ、ここまで初音さんとその周辺はその色鮮やかさを保ち続け、褪せさせることなく走り抜けてこられたのだろう。
この挨拶で前段は全て終了・本編開演待ち。
ここではじめて知ったのだが、今回の公演はなんと海外でもチケット公式発売していたとのことで、うろ覚えの記憶では20カ国からの来場者が来られているという。(!)そのせいもあってか、開演に先立っての場内アナウンスが日本語⇒英語⇒おそらく北京語?の国際色豊かなアナウンス。
事実アリーナ席の自分の位置からすぐ下に見えるスタンド席には、海外からと思しき一団がその紹介アナウンスに反応してペンライト振りまくってた。(笑)
席はほぼ満員。本日の昼公演とあわせて総動員数は約15000人。
そして照明が落ち、いよいよ本編―。
(長くなったので分割―次回に続く)