【レビュー】機動戦士ガンダムNT/吉沢俊一 監督

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シリーズにとってかなりの新規顧客を開拓し、お台場にたつ立像ともなった『機動戦士ガンダムUC』。それもある意味当然で、自分がここ数年で見た作品の中でもかなり上位に入る作品だった。

その正統な続編ということで期待していた本作、不用意なネタバレ遭遇事故がイヤだったので金曜の公開日にスパっと観てきた。
しかし残念ながら結論としてはかなりダメ〜な感じだったので、非常に困った(苦笑)。公開日からさして間もないのにこんなこと書くのは申し訳なかったんだが、自分が一番心配しているのは前作『UC』で感動し、期待して観にきてくれるであろう新規のお客さんがあまりの落差にがっかりして、将来的な顧客のかなりを失ってしまうのではないか、ということ。

以下いちどツイッターのほうでつぶやいたのをベースにネタバレ抜きで。

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【レビュー】『特捜部Q 檻の中の女』/ミケル・ノルゴート 監督

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Amazonプライムにて。これも偶然見つけた一本だが、フィンチャー版でないオリジナルの『ドラゴンタトゥーの女』(『ミレニアム』シリーズ)の製作チームによる作品、2013年度デンマーク製作。本作が第一作のようだが、人気シリーズとなっているようで現時点で続編が数本作られている模様。

無謀な指示で捜査チームの同僚を殉職、重症に追いやってしまった主人公カールは、新設部署という名目で閑職である未解決事件を整理する部署へと配属される。同じく所内で持て余し気味の中東系の職員アサドが助手として配属されるが、暇を持て余したカールはは5年前の女性議員の失踪事件に関心を持つ。船から姿を消した彼女は本当に自殺だったのか。閑職である二人はその再調査を始めるのだが・・・。

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【レビュー】『ジェーン・ドウの解剖』/アンドレ・ウーヴレダル 監督

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amazonプライムにて。アメリカ製の映画の割には久々に正統派な感じのするオカルト作品。90分と短い尺、よくばらないストイックな舞台設定の制限でより心理的圧迫感を引き上げているという、ある種引き算の美学が成功した一本だろう。なんせ主役のジェーン・ドウが一言もしゃべらないのだ!(まあ死体だから当たり前だが)

遺体安置所と火葬場をかねた設備を家業としていとなむオースティンのところに、急な検死を必要とする身元不明の女性の遺体(ジェーン・ドウは身元不明女性の総称)が運び込まれる。ガールフレンドとデートする約束だったトミーは、老父を思いやりこの身元不明遺体の検死を手伝うことに。しかし検死を進めていくにつれ、本来凝固しているはずの血液が流れ始めるなど、つぎつぎとおかしなことが起こり始め・・・・・。

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【レビュー】『オーシャンズ8 』ゲイリー・ロス 監督

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これまでのシリーズ(ジョージ・クルーニー主演)はあまり食指が動かなかったので未見だったのだが、本作は女性ばかりのチーム+ケイト・ブランシェット様が出るというのでけっこう気になっていたので先日観にいってきた。

結果、作品としても小気味の良いエンタメ作品で、なによりもお目当てのケイト・ブランシェットがもう超絶カッコ良すぎて悶絶級だった(笑)。とりあえずブランシェット様のお姿みるだけでもお釣りがくるので、未見の方はぜひ見ていただきたい一本(笑)。

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【レビュー】『インクレディブル・ファミリー』ブラッド・バード 監督

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先日からウチのアパートが外装リフォームとかで外でトンカントンカンやってる。音はまだいいんだが塗装が始まるとさすがに毒ガスでいぶされた状態で部屋でちまちまやることもできず、かといって猛暑の中街中をうろつくわけにもいかずおもわず映画館へ退避(笑)。

ずいぶん長い期間をおいての続編。前作は大好きな一本だったが、手元にDVDとかももっていなかったのでさすがにディティールは忘れた(笑)。
しかしそういう細かなところを覚えていなくてもそのまま見て楽しめる痛快な一本。久々にピクサー作品見たがピクサーがいいのか、それともこのブラッド・バード監督の腕か―ともかく楽しかった。

テーマ的にも昨今のトレンドでもあるポリコレというか男女平等というか―それをこのいかにもアメリカンマッチョなビジュアルのお父ちゃんが主人公の作品でやる―それもかなりうまくさばいているというのも、製作者側の底力のようなものを感じる、すげえなあ。

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【レビュー】『ウィンドリバー』テイラー・シェリダン 監督

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amazonプライムで以前観た『ボーダーライン』がすごく印象に残る作品だったんだけども、その脚本家が監督デビューするとのことで劇場の予告編でみて以来気になっていた一本。自分としては珍しく公開日に観にいってきた。

結果、昨今ではなかなかお目にかかりにくい骨太でハードボイルドな一本。『ボーダーライン』の時もそうだが本作もある程度実話に基づいた物語だそうで、淡々とした描写がかえってアメリカ社会の暗部の救いのなさを浮き彫りにしている見事な一本だった。



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