このところ知名度もぐんと上がり、コンスタントにライブを行っているAimer。本年度も来春にかけて長期のツアーの最中だが、その東京公演を先日観てきた@東京国際フォーラムAホール。ツアー開始直後に声に不調でたという話もどこからか聞いていて、無理してほしくないなと心配してたんだがそれを全く感じさせない素晴らしいステージだった。
音楽
【レビュー】『His/Story / Roll The Dice』『narrative / NOISEofRAIN』/SawanoHiroyuki[nZk]
標準澤野弘之のボーカルワークである「SawanoHiroyuki[nZk]」のリリースが続いたのでまとめて紹介しておく。
『His/Story / Roll The Dice』は台湾制作の武侠ファンタジー人形劇続編『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』二期目の主題歌でなんとかの西川貴教氏とのコラボ作品。
かたや『narrative / NOISEofRAIN』のほうは今週末から公開の『機動戦士ガンダムNT』の主題歌『narrative』(こちらはアニメ主題歌のフィールドで実績と知名度のあるらしい)LiSA嬢によるボーカル。そしてカップリングの『NOISEofRAIN』は再度西川貴教ボーカル。総じて西川成分高めですな(笑)。
ERJ (2018-11-14)
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SACRA MUSIC (2018-11-28)
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【レビュー】『Black Bird / Tiny Dancers /思い出は奇麗で』/Aimer
標準ファンクラブ盤を申し込んでいて、台風のなか佐川のお兄さんが届けてくれたのに、その後我が家のハードウェア周りの故障連発でレビュー遅れてしまった。時機を逸した感はあるが取り上げておく。
Aimer通算15枚目にしてデビュー7周年にあたるタイミングでの1枚。映画『累-かさね-』の主題歌で、作品の重さに合わせたかのようなハードなロックチューンの『Black Bird』をはじめ、昨年のシングル収録の『ONE』の路線を押しすすめた軽やかな一曲『Tiny Dancers』、そしてシングル『RE:I AM』のカップリングだった『今日から思い出』のPVの世界観シリーズである『思い出は奇麗で』を収録。そしてその『今日から思い出』も「Evergreen ver.」として新アレンジでセルフカバー。
映画の主題歌への抜擢ももちろん、これだけリッチなシングルを切れるアーティストというのは昨今の音楽事情にあってはなかなかまれではないだろうか。それはこのAimerというアーティストが7年間という時間を通して積み重ねてきたものが決して空疎な一過性のものではなかったということを力強く示していて、それを体現した一枚になっている。
SME (2018-09-05)
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Aimer Fan club tour ”été”@8/13 Zepp Tokyo/Aimer
標準数年前、まだライブ本数が圧倒的に少ない時期にあまりのチケットのとれなさにムカついて(笑)難易度さげるために入会して以来、なんだかんだでファンクラブ「Blanc et Noir」はずっと会員を続けてる(コンテンツもいい感じだし)。そのファンクラブ会員ならではのツアーがあるとのことで、東京公演行ってきました。
Aimer special concert with スロヴァキア国立放送交響楽団 “ARIA STRINGS”/Aimer (2018.6.21@Bunkamura Orchard Hall))
標準実家のほうで地震のあった前後で気分的には微妙ではあったのだが、チケット買っちゃってるし、オーチャードホールだし、なかなかチャンスのないオーケストラとの組み合わせだし、ということでえいやっ!と観にいってきた。
結果、バックがオーケストラ故の発見もあり、生オケならではの迫力のある場面もありで、非常に見ておいてよかったライブだった。
【レビュー】『君のいない世界~hideと過ごした2486日間の軌跡~』I.N.A.(hide with Spread Beaver)
標準これも没後20周年の一環として企画された部分もあると思う一冊だが、hideという稀代のアーティストについて・・・の一冊でありつつも、現在の世界のポップ/ロックミュージックにおいては当たり前の技術となっているDTM/DAW(コンピュータによる音楽制作)、その黎明期の貴重な歴史の証言という側面ももった一冊である。
本書はhideという稀代のミュージシャンと彼を支えたおなじく稀な才能の持ち主である稲田和彦(I.N.A.)―その二人の蜜月時代―ある種の「青春」時代を語ることによって結果的それが浮き彫りにされている。この二人がいかに自分たちの作る音楽にストイックに向かい続けていたのか―それが当事者ならではの筆致で詳細に(そして明るく)描かれている。
その内容は当時の二人がどれだけ最先端のことをやっていたのかということの貴重な証言でもあり、本書はこの点でも重要だ。しかしそれはあくまでも本人たちがカッコいい音楽を作ることを(苦しみつつも)楽しんでやっていた結果に過ぎないということも大事なポイントだろう。筆致が正確で余分なものがないのも稲田さんの性格が出ているようでいい。
ある種の青春時代の証言―しかしそれだけに「あとに残された一人」のことを考えるとほろっともさせられる一冊。
打ち込みやDTM/DAWで音楽を作ったことのあるすべての人たちにぜひ読んでほしい一冊である。
ヤマハミュージックメディア
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