円高の正体/安達誠司

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内容の是非は例によって賛否あると思うが、とにかくべらぼうにわかりやすかった。

円高の正体 (光文社新書) [新書] 安達誠司 (著)



先日取り上げた『「復興増税」亡国論』と同じく、リフレ派の著者による行き過ぎた円高の悪影響の指摘、および、それに対するインフレ誘導を主張した一冊である。内容的にはリフレ派のそれであり、本書ならではの特徴的な主張はないようだが、こういったテーマを理解する際に必要となる、基礎的な知識の解説が非常にわかりやすかった一冊。

これから先の景気動向を知る意味では、ぜひたくさんの人に読んでおいてほしいと思う。
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【レビュー】『シドニアの騎士 9巻』

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先日発売だった模様。

『シドニアの騎士(9) (アフタヌーンKC)』



ガウナとの不意の遭遇戦で、惑星ナインの大気圏下に逃げ込んだイザナ機。救出に向かう谷風とつぐみ。しかしナインにはガウナ側の待ち伏せ―それも最悪の敵・紅天蛾(ベニスズメ)が星白に姿を大きく似せ待ち受けていた。結果的に紅天蛾との戦いは一旦の結末を見るが、今度は大シュガフ船より、再び大質量を持ち、衛人では破壊できない規模の単体ガウナが射出される。出来る手を打ちつくし、最後の手段として大重質量砲を発射するシドニア。しかしその反動は居住区にも甚大な影響をあたえ、船体は惑星ナインの重力に引かれ始めた・・・・・。

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「復興増税」亡国論/田中秀臣 上念司

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ほぼ一年ほど前の本らしいが、こんな恐ろしい本出てたとは。

「復興増税」亡国論 (宝島社新書) [新書]
田中秀臣, 上念司(著)



著者のご両人はいわゆるリフレ派の代表的論客の模様。

※個人的には非常にまっとうな内容が書かれていると思うが、リフレ派に対しては、各所から異議も出ているらしいことは、最初にお断りしておく。

本書は、そういう立場からの震災前後の日本の経済政策を考える対談ベースと思われる一冊で、元は2011年6月ごろに行われたものを、再編集して新書形式にしたものとのこと。

過去―戦前の関東大震災、直近の阪神大震災、そして今回の東日本大震災前後の政府の金融政策のミスと、そのそれぞれにおいて申し訳程度の対応しかしてこなかった日銀の挙動に対する痛烈な批判が行われている。

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電通 洗脳広告代理店/苫米地英人

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前々から読んで見たい本ではあったので、読んでみた。

電通 洗脳広告代理店 [単行本] 苫米地英人



オウム真理教事件の際の容疑者の洗脳解除の一件や、それ以外にもプログラミング言語の領域でも業績を残しているという、脳機能学者・苫米地氏による電通によるメディアコントロール寡占に対する警鐘を鳴らす一冊。

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