【レビュー】『ベルセルク 37巻』三浦建太郎

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ようやく海上編は終わりそうな模様。

『ベルセルク 37 (ジェッツコミックス) 』



島に巣食う海神の体内に潜り込み、急所である心臓を目前にするも、常人なら狂死するであろうその拍動の衝撃波吹き飛ばされ、瀕死の状態となるガッツ。その時イスマの同族である人魚(メロウ)たちの歌声が響き、海神の拍動が相殺される。しかしガッツはその全身の感覚を奪われ、視力さえ覚束なくなっていた。そこにシールケ涙ながらの叱咤が響く―。
他にガッツの少年時代の回想を描いた「遠い日の春花」、転生したグリフィスの出現させたファルコニアに遭遇するリッケルトたちを描いた「幌馬車」「楽土」を収録。

ようやく海神編が終わり、これで海上のエピソードも打ち止め・・・かな?

冷静に考えてみると、これまでもあのクオリティであのペースでの連載が成立していたというのは、ある種の奇跡でしかないとは思いつつも、無責任な観客というものは残酷なもので、どうしても「もっと早いピッチで!」と思っちゃうよねえ(苦笑)。

一つは、ここまでの各エピソードがどちらかというと本編・・・というよりは伏線を張ったり、回収したり、という性格が強い、というのも大きいように思う。

それもガッツとグリフィスというメインキャラクターに絡みそうなものでなく、他のキャラクターたちのためのもの的に見えるので余計か。

ただ、ようやく・・・唯一本編と強烈にシンクロしそうな例の黒髪の男の子に関して、大方の予想通りスケリグ島の妖精王かも・・・という点がようやく語られた。

そこを終えたので、ようやく描写がファルコニアへ向いた、ということだろうか。
久々に見たリッケルトは、少し大きくなって美少年になってましたな。

鷹の団唯一の生き残りの彼には、なるべく不幸せにはなってほしくないんだけど、どうなのか。

上記のように、ようやく一つの場面転換を向かえた形となるが、そのせいもあって、ちょっと今後の展開は読めない。

そしてまたながああああああい次巻刊行待ち、ということで・・・。 うん、まあだけど命削って描いているのはわかるから、それでいいや。

できれば自分が生きているうちに完結してくれ、それだけだ(苦笑)。





※2022/06 標題の表記を統一、リンク切れを修正

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