地味ぃ~によろしくないねぇ。
もちろん反対派の反証も聞いてから判断すべきだとは思うが、物理的な危険性というのは、ここで言われていることに大きな間違いはないだろう。
こんな状態で「再稼動は絶対必要だ」「値上げは権利だ」とかよく言うな・・・。
(おまけにこんなモンあるのに「消費税増税が私の政権の使命」とか言ってる首相とか・・・)
個人的にはエネルギー効率云々に文句言うつもりはないが、こういった事故での甚大さ+廃棄物の処理が今の人類にとっては手に余ると思う―よって今後原発の利用には基本的に反対。
(人の全く住まないところあるんだから埋めりゃいいじゃん、というのは放射性廃棄物のタイムスケールからするとある種の詭弁だと思う)
経済的な利益を言う人がいるが、正直割に合わないと思う。
もう一年、まだ一年なんだな・・・。
※以下は全くの余談。
数回前に『まどか☆マギカ』のレビューをしたが、そのときにも一筆したようにこの”原発”という存在の在りようが、この作品に出てきているきゅうべえというキャラクターのセリフを通して考えると非常にわかりやすい。
言ってしまえば
「僕と契約して東電ユーザーになってよ」
(電力会社は各自読み替えて頂戴)
で、日本人は豊富な電力というものを手に入れたけど、その負の代償がこれだけ大きなものである、ということを今ようやく具体的に突きつけられている、というところか。
作中の彼のセリフをまとめているサイトがあったので、以下該当部分を書き換えて記載してみる。
「僕は東電ユーザーになってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」
「実際の姿(電力源の配分)がどういうものか、説明を省略したけれど」
「訊かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」
「勘違いしないで欲しいんだが、僕らは何も、顧客に対して悪意を持っている訳じゃない」
「そうして見つけたのが、原子力だよ」
「とりわけ最も効率がいいのは、プルトニウムなどの重元素だ」
「この地球にどれだけの文明がひしめき合い、一瞬ごとにどれ程のエネルギーを消耗しているのか分かるかい?」
「長い目で見れば、これは君たちにとっても、得になる取引のはずだよ?」
「僕たちはあくまで君たちの合意を前提に契約しているんだよ?」
「それだけでも充分に良心的なはずなんだが」
「騙すという行為自体、僕たちには理解できない」
「認識の相違から生じた判断ミスを後悔する時、何故か人間は、他者を憎悪するんだよね」
「君たち人類の価値基準こそ、僕らは理解に苦しむなあ」
「今現在で69億人、しかも、4秒に10人づつ増え続けている君たちが、どうして単一個体の生き死ににそこまで大騒ぎするんだい?」
「これでも弁解に来たつもりだったんだよ?」
と、まあこんな感じ。
作中の彼のキャラクターに対して感じる感情が、その人にとっての原子力発電へのスタンスになるかもね―彼のセリフや物言いに一定の共感や理解を感じる人もいるとは思うし。
ただ、”物語”という仕組みを通してみてみると、いまの原発推進・反原発の対立の感情的な対立の構造は驚くほどはっきりする―はじめから噛み合ってないのだ。
そしてそこで一番厄介なのは、原発推進派と名乗る人たちが、いちおう同じ人間である、ということ。
ここであげた彼―きゅうべえのように、自ら”僕たちには感情というのものはないんだ”という宇宙人が相手なら、正直ここまでもめなかっただろうに。
だから、その両派の齟齬を考える方は、この作品をそういう視点から一度ご覧になってみる事をお勧めする。
主人公たちの立場に立ってみると、反原発派の苛立ちのレベルが想像できるだろうし、きゅうべえの立場に立ってみると、原発推進派のメンタリティが想像できるだろう。
そして作品のラストで両者の関係がどうなったのかというのも、(正解ではないにしろ)一つの解のヒントにはなるかもしれない。
・・・・・んで、さらにまったくの余談なんだが。
なんか、この作品、最初に地上波で放送されたとき、物語のクライマックスで大災害が来るところで、3/11起きて放送いったん延期になったらしいのよねえ。
ほんでこの4月から地上波でまた再放送するらしいのよねえ・・・。
いや、なんとなく書いてみたかっただけっす。
なにもない、きっとなにもない・・・。