月極めレンタルで。
シン・シティ スタンダード・エディション [DVD]
先日見た『レスラー』でのミッキー・ロークが良かったので、その復活のきっかけとなった本作を。
元々アメコミ原作で、意図的に画づくりもそれにあわせてあり、コミック調。シン・シティと呼ばれる、暴力と退廃の街で生きる複数のキャラクターたちの生き様を、複数のエピソードを交錯させて描く一作。
その容貌から、これまで一度も女に優しくされたことのなかった男は、一夜を共にしてくれた娼婦の仇を執拗に追い、女人街を支配する女たちのリーダーの元情夫は、別れた昔の女と街を救うために舞い戻り、老いた刑事は、かつて助けた少女を再度救うために、今にもとまりそうな心臓に鞭打ってふたたび彼女のために戦おうとする。
基本、どのエピソードも男は男らしく、女は女らしく(けれどタフに)という、マッチョな描写。
単純すぎるが、ここまでやると逆にすがすがしいぐらい(苦笑)。
それに輪をかけて徹底しているのが、アメコミを思わせるモノトーンの、メリハリのついた画面構成。
わざわざグリーンバックで撮影し、合成で画全体を作っているようだ。
こういった、すべてにおいて”記号的”な、マンガ的な一本といえるんだが、”マンガ的”だからこそ、なにかこう、アメリカという国の底のほうに、ごろん、と横たわっているメンタリティのようなものが見えて、薄ら寒かった。
エンターテイメントとして割り切ってみれば、それなりに楽しめる一本。
ただし、上述のような視点でも見ることはできると思う。
基本は”暴力”=”力”の社会であることを、一回ぐるっと回ってモロだしにしてるような、そんな映画だった。
個人的にいちばん感情移入できたのはブルース・ウィリスの老刑事のエピソードかな。
いやあ、ブルース先生髪の毛あるとやっぱかっこいいな!?(泣)
ジェシカ・アルバはまともに見るのは初めてだったが、この役ははまり役だったのではないか?
悪役枢機卿がなにげにルトガー・ハウアーなのが哀愁を誘う。最近こういう映画内では小物な役割多いなあ(涙)。
あと、出てくるおねーさんがたが皆様全員、心身ともにマッチョでステキw(違