VOCALOID界隈でPVを作るのに、よく使われているツールにMMDというのがある。
(MMD=Miku Miku Dance)
基本的に周辺すべてフリーで提供されており、手軽に3DCGによる動画が作成できるとあって、かなり人気のツール。
最近ではMicrosoftのXbox360用のモーション検知システムであるKinnectを使って簡易モーションキャプチャもできるということで、VOCALOID云々抜きにして、ご覧になった方もあるだろう
で、このMMD,一人の篤志のエンジニアさんがコツコツとここまでたった一人で作ってこられていたようだが、規模が拡大するにつれて外野のノイズも大きくなってきたようで開発中止するかもとの噂。
ちょっと触ってみたいな、とは思っていたので「こりゃいかん!?この機会に触っておくか!?」と思い、勉強の合間の息抜きがてらにちょこちょこさわってみた。
で、実際に動かしてみての結論、
なに、この神ツール!?
ほんとそういう感想しか出てこない。
最初、インターフェイスはとっつきにくいかな、とも思ったが、使い方がわかってくると、もの凄くよく考えて作られてるのがわかる。シンプル、直感的に操作できる。
(その分、こういった系統のツール使ったことある人にとっては、詳細なパラメータのコントロールに不満出るかもしれないが―けど数値コントロールもありそうだな)
なにより凄いのが、この軽さ。
これはモデルのポリゴン数とか、マシンパワーとのバランスももちろんあるだろうけど、最近~数年前のPCでもさっくさくに動くだろう。
(もちろんモデルをたくさん乗せれば違ってくるが)
そのうえで「物理演算」搭載って・・・。
以下はちょっと自分で作ってみたもの。
見てもらうとわかるとおもうが、最初のほうの屈伸の動きは、キーフレーム(動きの基点となるフレーム)は二つしかない。
文字通り「屈」のポーズと「伸」のポーズだ。
それを間を勝手に補完して(そこまでは普通だが)、髪や衣類の端が勝手にゆれてくれるので、動きとしてすごく「らしい」動きが勝手に出来上がる。
す、す、す、すっげええええ
なるほど、こらあんだけの数のPVがどんどん上がってくるわけだ、と妙に納得。
(最近はモデル・アクセサリのデーターのみならず、ダンスの基本モーションのライブラリも有志の方々によって用意されているらしい・・・)
あと、実はこれだけこのツールが広がった理由には、もうひとつ理由があるように、個人的には思う。
それは音楽と密接に結びついたツールであったからではないかと。
楽器を演奏する人には、より実感としてわかってもらえると思うが、基本音楽というのはある特定のパターンの繰り返しだ。
それに対して3DCGというのは、これまでその性質上、映画的なものを志向する傾向を根本的にはらんでいたと思う。
けど芝居って、あまり反復とは縁がないんだよね。
つまりその分手間がかかる。
それに対し、音楽というのは基本、あるパターンの反復であり、そういう意味では、手間を減らす、ということと親和性がある。
つまり全体の尺に対する労力が少ない―少ないオリジナルのカットを何度も使いまわそうと思えば使いまわせる。
(使いまわしやすい)
それも大きかったんじゃないかな。
いやー、なんにせよ凄いわ。
これをタダで使わせてもらっていて、文句たれるやつなんか、ポリゴンの角に頭ぶつけて死ねばいいのに(違)。
付記:
かわいいよ物理演算、たのしいよ物理演算・・・なわけですが、一点問題が。
この上に上げたモーション、最初はこのホットパンツのルカさんではなく、MMD標準モデルのひとつとしてついてきた咲音さん(若い方のMEIKOさん)でつくってたんですが(我が家で所有している音源はMEIKOさんなので)
演算バンバンかかって大パンチラ大会なわけだw
いや・・・まあ・・・そういう目的の紳士の皆様におかれましては「けしからん、もっとやれ!」でしょうが(苦笑)、こと映像作成ツールとして考えますと、この出血大サービスはちと困りものでしたw
物理演算も切れるっぽいけど、オンにしておきたいところと、切りたいところでの調整まで、作ってるときは頭回らなかったので、露出の少ないこのルカさんのモデルに差し替えたら、スポーティな感じだし、これでいっか、と。
まあ物理演算云々以前に、キャラクターのデザイン側の問題なんですけど(笑)。
※2022/06 標題の表記を統一、リンク切れを修正
動画が非公開設定で見れないっす・・・
ま・じ・で・!?
・・・・・ということであわてて直しますた。
正直すまんかった orz