第15回MMD杯私的選集

標準

とりあげる時期としてはシャレにならないくらいズレにずれ込んでしまったし、なにより十分見切れてもいないのだが、ここは意地でも紹介しておく・・・と言いたいところだが、前回大会でも言及した「ある問題」のせいで若干モチベーション下がって来てるのも事実。今後場合によってはMMDドラマフェスとか派生大会のほうを追わなければいけなくなるのかも。正直納得いかんなあ・・・。

そんな感じではありますが、まずはお決まりのこの動画から。

「ある問題」というのは例のとある弁護士の方のモデルを使った一連の動画。
シャレや悪のりはここまでこの大会でなかったわけではないのだが、この一連の動画の最悪なところは、ひとつもシャレやユーモアがなく、ただひたすら後味悪い動画が非常に多いこと。

しかし大会規約の入賞の条件の一つが「マイリストの登録総数」である以上、露骨な工作や、「MMD杯?何それシラネ」という層でも結果的にマイリストはシステム上登録可能なわけで、大会本来の趣旨から離れた動画が上位を席巻するという傾向がまだ続いているようだ。

そのあたりはの経緯はやや推測が多い+動画のリズムあまりよくないが、以下を観てもらうと良いかもしれない。

で、それをふまえた上で以下引っかかったものをあげていくが、今回も上記動画で指摘されているいわゆる「一般男性」モデルを使った系のものをさける意味もあって公式の入賞結果は確認せず、再生数とマイリスト数からランダムにピックアップした。なのでかなり討ち漏らしがあると思うが、まあ不可抗力ですわな。

で、まずは艦これ勢から。
上記の動画的に言うと前々回辺りの大会からの「工作」が功を奏した、と言えなくもないが、初動のそういったブーストをへて現在はすっかり定番ジャンルとなったとは言えるだろう。
(ドワンゴ=角川➡艦これは「角川+DMM」)

ただ、それに反して肝心の艦これ本体はほかのメディアミックスの仕掛けのタイミングのまずさで失速気味ーというかむしろよくここまで持たせた方かな。
逆にこのMMD界隈ではそういったところと離れて、独自の派生ジャンル的な立ち位置を獲得したとも言えるので、キャラクターたちに取っては意外と良かったのかもしれない。

そういったことを象徴するようにこういったかわいいモデルも次から次へと作り続けられている。



続いては普通のゲーム的な演出をマッシュアップした一品
艦これに限らずこの作品のような他のゲームからの演出を該当キャラクターで置き換えるというのは定番だが、この手の作品は比較的作る側としては入りやすいのかもしれない。そしておそらくこういう演出の部分がいつのまにか共有される”お約束”になっていくんだろうな。



つづいてはこちら。
最近はこの手の動画あまり観なかったようなきがするが(というかそれほど四六時中観てないのだがw)、どうやらスクリプトをつかったタイピングゲームになっている動画らしい。こういう技術的な+αがされている作品はいいですね。



で、ようやくショートムービー的な作品w
こういうのがMMD杯ならでは的な動画だったかと思うんだが



つづいてはどうやら海外勢の提督の方の作品の模様。
艦これも国内ではサービス開始からの年数もあってさすがにユーザー数の伸びは鈍化傾向にあると思うのだが、こういう熱心な外部の方へのリーチがある、ということはまだまだコンテンツとしての力は衰えていないということであろうか。で、当たり前だがノリが国内と全く違って草不可避www



おつぎは2ちゃんとかのまとめにありそうな題材の一本。
こういうほのぼの系は昨今意外とあるようでないので貴重な一本かも。なによりもこういう演出をできるモデルが着々と作られ公開されているのがすごいよなあ。



つぎはどうということはないスイカ割り動画なのだが、こういう異形キャラバリどのジャンルでもあるのねえ。
陸奥とカタツムリをかけてあるんだろうか。ナイスバディの愛宕さんモデルは表情も豊かでちょっとしたテレビアニメぐらいなら作れそうなかんじ。



これはなにかのアニメのOPのトレースかなにかっぽい。EDが比較動画になってるのね。
ウェイト的にどこまでがMMDかっちゅう話がなくもないが堂々たる力作と言っていいでしょう。こういうワケの分からん情熱は何よりも大切。



つづいてはおっさんの自分に優しい元ネタw中島敦かな。
MMDはこういう使い方もできるといういい例だと思う。次回はぜひ山月記をw



つぎは艦これキャラと東方キャラのVSをPVチックにした一本。
自分も何度か触ってみたことあってモーションの自然さを出すことの難しさ重々承知なんだが、素のモーションの部分が若干惜しいが、コマのタメで強弱を出し、それぞれのキャラクターの表情付けとカット割りの構図でがんばってる、やりたいことが伝わってくる力作。こういう作者さんは続けてがんばってほしいね。



で、ようやく自分の待ってた霧島さんが来ましたよw
自分の脳内では霧島さんはいつの間にかこういうキャラになっちゃってるなあwしばらく艦これログインしてないが久しぶりにログインしてみっか。



以下は大会外の動画らしく上記の続編的な位置づけのようだが、導入部というか長編ではない。上の動画気になられた方はどうぞ。



艦これ勢、最後はアホな動画で〆ておこう(笑)。遅刻組ということもあってか分数もだいぶオーバーしているが訳の分からん勢いで最後まで見さされてしまったwお時間のある方はぜひどうぞ。



つづいては東方勢。
毎大会こういうダンス系は出てくるがクオリティがどんどんあがって来ている分、個別のアピールがむつかしいように思う。これは例の「ザクアリ(※)」からジオンのMS使ったのがおっさんホイホイでしたということでw(※このアリスという女の子がザクを偏愛というファン設定らしい)



次は含まれているネタの詳細はわからないんだが、予告編チックな一品
こういうカット割りや演出は既成作品の模倣かと思うんだが、こういう模倣による習作が作者のセンスを磨いていくんだろうな。音楽の選び方と使い方も同様。逆に言うとそういうものに助けられているとも言えるが、そこを通って初めて自身のカラーが出てくるんだろうと思う。



これはゲームの再現作品かな?
なんにせよビジュアル的なクオリティがすごい。まあ純粋なMMDのシステム以外にあれやこれややってると思うが、それでもこういうのが作れるというのはいい時代だ。



今大会で数少ない笑えるストーリ系w
MMDだけに限らず動画全般に言えることだと思うんだけども、リズム感というかリズムの良さというのはほんとに大事。これに似たアイディアを思いつく人はたくさんいるかもしれないが、ちゃんと見せられるリズム—それも間をうまく使った演出というのはセンスがいる、センスある一本だと思う。



これもありがちな格闘ものではあるが、使用モデルの表情の豊かさ再確認だなあ(笑)。
ありがちとは書いたが、じつはちゃんと格闘しているように見せるだけで相当レベルは高いのだが。そしてもう一つのポイントはBGM、SE含めた音の使い方。皆さんこのあたりどこから引っ張って来ておられるのだろうか。



こちらは最近では少し少ない感じもある音声だけバラエティ番組等から持ってきて組み立ててるタイプのマッシュアップ。それに加えてガンダムビルドファイターズやガンダム系のゲームから持ってきているっぽい感じ?なんということはない作品だがなんとなく引っかかったので紹介しておく。



次はアイマスキャラ?を使ったカリオストロの城のパロディ。
個人的にはスパゲティのシーンは良くやったと思うwあと何といってもホメハルカ?怖すぎwエンディングのバイクの挙動は難しいこと承知の上でちょっと単調だったのが残念。



これはMMDerあるあるですなwライトユーザーな自分でも思わずうなづくところ多々(苦笑)。
そしてあるあるネタの部分に目が行きがちだが表情の付け方とか演出・オチもうまい。ニヤニヤしながら最後まで見せられてしまった。



今回あまりなかったように思うオールスター系の動画。
カットカットは短いが、逆にこの短いカットで歌舞伎などでいうところの「見得を切る」のを確実にやらなければいけないわけで、なにげにタイミングの調整などかなり手間がかかっているように思う。



このかたは常連さんですな。いつもゲームを題材にしていることや、登場キャラクターが固定メンツなのでそこがすごくいい。
個人的にも強いMEIKOさん出てくるので大好きだw(MEIKOユーザーとしては最近MEIKOさん出てる動画少なくてさびしいのだ)



そして今後のびてくるかもしれないニューカマーとして今回はスプラトゥーン勢が目立ったが、これはその代表的な一本。
ただゲーム自体をプレイしたことがないのでなんともいえないのだが、キャラクターの種類があまりたくさん登場するタイプのゲームでないのなら一定以上は広がらないだろうか。



こちらはおなじみ毒舌系のマイクラ勢をつかった一品。
この方も常連さんかと思うんだけれどもなにげに時事ネタ程よくぶち込んでる感じといい、動画のリズム感といい手慣れた作り手さんの一人かと思う。



この方も以前からシリーズで参加されている方かと。
いわゆるレア様系の作者の方のオリジナルモデルである(かにひらモデル)メルフィさん使った動画で、もうNHKとかで放送していてもおかしくないくらいのレベル。



これは今回見たうちの三本指にはいる、まさにアイディアの勝利w
というかこういうアプローチもちゃんとした演出力と脚本があれば可能ということだよなあ。世にお笑い芸人を名乗る人は多いがこういう基本的なところを押さえずに奇をてらうだけで笑いを狙いにいくことがいま風の最先端の笑いと勘違いしているひとが多すぎるように思う、基礎とか王道というのはすごく大事。



ここらへんから特撮・おっさんホイホイ系クラスタ。
ゴジラはあまり好きでないので元ネタ詳しくないんだが、特撮系というだけでポイント高いよな~、なんでだろう?と考えてみるに、要はMMDってその手法が違うだけで、基本の発想というか衝動というのはこういう特撮モノと相通づるところがあるんじゃなかろうかと気づいた。特撮が模型でセットを組むように3Dモデルでもセット組むもんな。



続けて特撮ネタ。元ネタは『ゴジラ対キングコング』だろうか。
これはダヨーさん系のモデルを怪獣に持ってきたところがうまい・秀逸。MEIKOさんのダヨーモデルはなにげに使われてるのは初めて見たかも。でコングですかいwまあMEIKOさんの昨今のキャラ的に呑んべえのパワー系キャラなのであたらずとも遠からずあだけども(苦笑)。そして熱海w



そしてこれはおっさんにはたまらんアオシマのアトランジャーとか!?(泣)
他にもいろいろネタぶっ込まれてますが、アオシマの合体シリーズはともかくガンガルとかモデルあったんがびっくりだわwで、そういったネタ満載の割にはキャラのモデリングはいいの選んでるし演出とかめっちゃカッコいいんですけど!?



これまたなつかしい+モデル映えするものを!?
で、名前変えてありますけどどう考えてもゴー○ドライタンですね、本当にありがとうござい(ry で、要はモデル紹介動画がメインかと思うんだけど、ほんと良くできているし、モデリング的にもいま風のアレンジが効いていてこのままトイ化しても全然問題ないような素晴らし出来映え。



次はいわゆるオリメカ(オリジナルメカ)の動画。
もうバリッバリの中二病的な演出満載で見ててふぁあああああー!?と変な声でそうになるんだけどwこういうわけのわからん情熱につき動かされて「作らざるを得ない」というのがいわばある種の「才能」という事なんだろうな。こういうところから昨今の動きでいうRWBY的な作品もいずれ出てくるのかもしれない。映像的には3分過ぎ前後のシェーダーというかフォグ系?の表現が凄いな。



これもある意味似た系の動画だが、中二風味が大幅に低減されてたのでフツーに見れたw
メカものって実はイージーに見えてもの凄くむづかしいというのはMMD杯取り上げるたびに言及してきたかと思うんだが、これは比較的健闘している方の作品だろうか。
一つはまさにTVアニメ的な演出の方法論をうまくなぞっているからだろう。ただそうするとどうしても「どこかでみたような」に極めれば極めるほどなっていくんだろうな、このあたり悩ましいところかとおもう。



で、メカものは難しいと書いておいてなんですが、こういう変態レベルの作品もあったりするのがMMD杯の恐ろしいところ。派手な演出なし-しかしその自然なモーションでちょっと前のゲーム内ムービーのレベルぐらいには匹敵するんじゃなかろうか。ただかなり手間かかってるであろうことは尺の短さからもわかる。



そしてようやくボカロ勢ですよ、仕方がないとはいえ毎大会ごとに比率が下がっていくのも悲しいところ。まあここでもコモン化したということか。
本動画もある意味そういったボカロ勢の現状を表しているのかもしれないwそしてゆかりさんどんどん香ばしいキャラ化してていいなあ。でゆかりxIAは最近こういう設定なのかw



つぎは同系統のモデルバリエーションを見せるタイプの動画。らぶ式と呼ばれる系統のモデルだと思うが、かわいい系の一角を担ってきたモデルだけどこれだけバリエーションあるのね。ある意味オールスター系の亜種ともいえるのかな。何気にミクさんの袖透けてるっぽい?すごいな。



そしてこういうグロ+へヴィロック系もちゃんとあるのがうれしい。
なにげにそれに加えて比較的昨今流行りの和風バンドのテイストもあってなにげにブっ込まれている要素は多岐にわたってる。一点惜しいとすれば敢えてそうしているんだろうけどボーカルラインはサビ以外はほとんど音声として以外に意味をなしていないというところか(苦笑)。力作だと思う。

今回は意図せず選んだらPV系比較的多くなったな。
これもあまり期待せずに見てみたら歌と動画がよくあっていて、すごくかわいらしく明るく元気の出る一本。ホーンがなにげにいい仕事してる。



今回は鉄道クラスタはこれしか見つけられなかった。
加えてドキュメント系なのでシリアス一辺倒かと思いきや意外とギャグかましてくれて楽しさもある一本。しかし最後はちゃんと〆ている。こういう系統の作品の命脈は細々とでもいいので続いてほしいな。



そして最後にご紹介するのはこの一本。
都市伝説系のネタかと思うが、怖さで落とすのかと思いきや・・・。今大会見た中では何気に数少ないドラマ系の作品でもあるのかな。初回再生時はコメントOFFを強く推奨。いい一本でした。



ふー、ということで夏休みごろの大会をいま頃ようやくまとめられたわけだけど、今回はリアルタイムで視聴するタイミングがとれずにずれ込んだのが痛かった。(いつもは視聴⇒メモ代わりにツイート⇒それをまとめて記事作成)意外とリアルタイム視聴の重要性を認識した次第。

で、冒頭に書いたようにへんなブームというか、胸糞悪い系の動画がルール内をいいことに跳梁跋扈しているので正直次回以降がどうなるのかわからないが、それでもやはりこれだけ自分の中になにか引っかかるものを見せてくれた作品が今回もあったわけで、できれば悪ふざけ系のそれが沈静化してくれることを切に願う。いや、それ以前にそれ系のネタ動画ってみてて楽しくないのよ、視聴者に対するサービス精神の欠片も無いし。画面の先に誰かが居ること、そしてその画面の先の誰かを考えずになにを作ってもそれはコミュニケーションではなくオナニーよね。そのみっともなさ、カッコ悪さに早く気づいてくれるといいんだが。おもわず富野監督の例のコピペ貼りたいぐらいw

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