先月末から開催されていた『嘘つき姫と盲目王子』原画展、好評のようで会期延長されたようで先日観にいってきた。
小ぶりながらも作品の本質―というか当初からぶれず・ゆるぎないものがあったんだなと感じさせてくれるよい原画展だった。(延長会期8/11(土)まで)
『嘘つき姫と盲目王子』原画展
https://nippon1.jp/consumer/usotsukihime/news/painting_exhibition/
まず最初にこれから観にいこうかと思われている方にご注意を。実は本原画展、非常にその開催場所が分かりづらい。
おおよそのところは旧・青山こどもの城を目指して表参道駅から渋谷方面へ向かう形でよいのだが、国連大学と青山ブックセンターのとなりのビル内―その入り口が少しわかりづらい。目印は大きめのショーウィンドウ的なところの奥にアルファロメオのディーラーとファミリーマートが入っている、入り口内左手にカフェが見えているのが目的の建物。
ロビー内のそのカフェを左手に見ながら奥のぱっとみ関係者用に見えるような扉をよくみると2階のGoFaへの案内の表示がしてあり、階段をくるっとのぼって再び扉を開けるとGoFaの受付に出る。ここで入場料を払えばOKである。会場内は一部を除いて撮影可能。フロア的にそんなに広いスペースでもないので3、40分もいれば十分堪能できる内容。
で、今回個人的に感銘を受けたのは、その企画書?段階の最初期のイラスト―じつはもうここでほぼ現在の姿がすべて固まってるのね、という。
これはよい作品にはありがちな話でもあると思うんだけども、ここまでばっちりイメージ・世界観が出来上がっていたというのはほんと素晴らしい。どこかで読んだ話だが、本作の企画を出した方(このイラストレーターの方?)はもともと事務方で、社内コンペに出してそれが通っての商品化という、それも素晴らしい。
イラスト自体も硬質な細かな線をいくつも引くことによってあのやわらかいキャラクターたちが出来上がっているというのもよい。あと何気に狼状態の姫の目の付き方(位置)はある意味凄くオリジナルよなあ(笑)。魔女も初期デザインからほとんど変わっていないにもかかわらずこの完成度というのはすごい。
で、本原画展で一番感銘を受けたのは、この原画展用に描き下ろされた一枚のイラスト。
残念ながらそれは撮影不可で写真はないのだが、ゲームを最後までやられた方にはわかるであろう、その一枚である意味このゲームの「全て」が表現されている素晴らしい一枚だった。複製原画も100枚限定で販売されていたようだが完売、ある意味当然ですわな、皆さん分かってらっしゃる(泣)。
本展に限らず最近は神田のspace caimanとか浅草橋のparabolica-bis等、コミック・ゲームベースの作品もアート商品として扱うスペースが増えてきたということは非常に歓迎できる。こういうスペースでマネタイズすることによって製作者側に少しでもフィードバックが発生するのはよいことだと思うし、作品自体の価値を高める事にもつながると思う。そういう意味ではこのGoFaはそういったサブカル系に特化したスペースのようなので、今後注目しておきたいところ。
この原画展内で告知もあったが本作はこのあとアートブックも出るようなので楽しみにしたい。
(これも月に照らされた姫の影のシルエットがね・・・もう・・・)
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