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標準

森岡 賢亡きあとも藤井麻輝単独で継続させることとなったminus(-)の新譜。先月末の発売の一枚だがレビューしておく。

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minus(-)
avex trax (2017-09-27)
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minus(-)は継続させるということは藤井氏のインタビューなどで言及されていたが、どういうサウンド、カラーになっていくのかはそのインタビューの類では当然具体的にはわからなかった。で、ようやくその一人体制となってからの一枚。5曲入りのミニアルバムの体裁だが、1曲目冒頭からの女性ボーカルのフィーチャーなど率直な第一印象としてはかつてのsheshellの1st的な印象に近い。が、当然そういったレイドバックした藤井節みたいなものにこの藤井麻輝という人物が落ち着くはずもなく(苦笑)。静的なトーンの楽曲が中心となってアルバム全体の印象を貫くが、ゲストボーカルの色―というか曲に合わせてボーカルを選んだのかもしれないが―によって飛び道具的な曲がぽこんと飛び出したりするのは森岡氏健在のころのminus(-)的なイメージを継承しており、決して藤井氏のみの単独作品ではないというのを意外なところで感じさせてくれる。

全体としては静かで大人な感じのミニアルバム。そして上質で品が良い、といえばよいか。真夜中に高速道路を静かに流している、そんな感じのアルバムである。

この100%藤井麻輝ではなく、いい意味で不純物というか触媒が所々に交じっている感じの作風が次回作以降も続くのかは不明だが、この路線はこの路線で非常にいい感じなので、ぜひ異物感を抱えたが故の藤井サウンドのきらめきを見せてほしいところである。

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