残念ながら丘の向こうまではこのパーティはたどり着くことができなかったようだ。昨年末のリリースでその時に購入済みだったが、これまで取り上げてきたひとつの区切りとしてレビューしておく。
『まおゆう魔王勇者(8) (ファミ通クリアコミックス)』
事実上の打ち切り、だろう。本作を取り上げる際に繰り返し述べてきたビジュアル的にやや大人向けで完結すればある種の決定版になったかもしれないという気分は変わっていないので、正直なところ残念である。
この打ち切りの理由は単に人気がなかったからか、旬が過ぎてしまったからか、あるいは作画の浅見氏側の事情によるのかは分からないが、もう少しパブリッシャー側がサポートはしてくれてもよかったような気はする。もちろん昨今のお寒い出版事情では初動部数次第で再版かからず=そのまま絶版というケースが当たり前とも聞くので、そのあたりはよく頑張ったほうだ、と言えるのかもしれない。
しかし原作は確固たる評価を得ている作品なので、今後も折に触れての再評価というのはあり得たかもしれない作品だ。そういう意味では少し長期投資的な目線もほしかったと思うのだが、このあたりは贅沢というものなのだろうかなあ・・・。
いちおうここまで付き合ってきた身としてこの一文を上げるが、こういう状況を推測するような箸にも棒にも掛からぬ内容しか上げられないのが残念ではある。繰り返しになるが「定番になり得たかもしれない」本浅見版、返す返すもあの丘の向こうへたどり着けなかったのは残念だ。
とはいえ制作陣にはここまでお疲れさまでしたとねぎらうしかない。
どういった形でもよいのでいつかこの続きを見れればなあとも思うが・・・むつかしいだろうなあ。
なにはともあれお疲れさまでした。
※2022/06 標題の表記を統一、リンク切れを修正