遅くなったがレビューしておく。
いろいろと問題点ある状況だが、とりあえず続刊が出てくれていることにほっと一息。
『まおゆう魔王勇者(6) (ファミ通クリアコミックス)』
前巻からの女魔法使い登場、まおうの歴代魔王との対決からクリルタイ召集~その間のエピソード~クリルタイでの停戦交渉にかかる辺りまでを収録。
非常に不遇なシリーズになってきている感がすごくある。
ひとつは以前はきちっと定期連載されていた状態からのなし崩しの不定期連載化、加えて原作からのエピソードの簡略・省略の激化。
内実を正確に知るすべがないので想像でしかないのだが、これ、制作されている浅見氏のがんばりでなんとか続いているんじゃないか。
ファミ通コミッククリアの連載該当ページの不誠実さをみるとどうもそういう勘ぐりをしてしまう。
こういうネット連載に関して、少し前に原稿料関連のまとめをどこかで読んだ記憶あるが、これ原稿料は流石に出ているだろうが、編集や出版側のバックアップほとんどないんじゃなかろうか。
よく言えば自主裁量権のうえで連載続いていると言えるかもしれないが、悪く言えば最低限の原稿料は払うけどほったらかし的なものを想像してしまう。
そら出版社側にしてみればタイミング合わせて売らんとしていただろうアニメが中途半端なできでブームにもならず、いまさらほかに掘り起こす販促機会となるイベントもない―そらビジネスとしておいしくないですわな。
しかも原作はけっこうな大河ドラマで、いやでも連載は続けるしかない・・・といったところか。いや、まあそこから考えれば打ち切らずに継続しているだけマシ、ということなのかな。
本作を何度かとり上げてきたが、都度書いてきたのは「このバージョンは大人向けの描線で、やりようによればコミカライズとしては決定版になるかも」ということだったが、どんどん厳しくなっているなあ。
エピソードの描写省略は仕方ないとして、描画の質が落ちていないことが唯一の救いか。編集側の積極的なバックアップがないと仮定するなら、作画の浅見氏は最善を尽くしているように自分には見て取れる。
しかし返す返すももったいない。もちっとテコ入れ・・・というか安定して連載できるような状況は作ってあげてほしいものだ。
もちろんここまでは、あくまでもこちらの勝手な憶測・推測。
なにはともあれ、作品のクオリティの維持・向上を期待する。