DEAD OR ALIVE 5 Last Round/コーエーテクモ

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「バーチャファイター6はどうやら無いらしい」―一時期バーチャジャンキーだった自分としてはぐぬぬなニュースを聞いたのは先月ぐらいであったか。(確定報ではないかもしれんのだが)

そんなニュースを聞くと無性にあのバーチャキャラ達の最新バージョンを見たくなるわけで、「ほんじゃちょっと気にもなってたし手をだしてみるか」と。

DEAD OR ALIVE 5 Last Round
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基本的に自分が入手したのは前バージョンである「Dead or Alive 5 Ultimate」の格安中古品をオークションで。先月最新作が出たようでかなり安くなってたのだ。

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ところがこれHDDに入れて「バージョンアップしてください」でバージョンアップしたら最新版の「Last Round」になってたでござるワロタw
(どうもUltimateがRev1だとするとLastRoundがrev2みたいな扱いらしい)

で、あまり期待せずに動かしてみたら意外とゲームとしても出来が良かったのでレビューをしておく。

まずこのDead or Aliveシリーズ(以降DOAと表記)はなんと言っても格ゲーというよりは「乳ゆれゲーム」という認識の方が多いのではないだろうか。
事実本作もそういった系譜というのはしっかりと残っていて、女性キャラクターの比率の多さとその目のやり場に困るようなコスチュームのバリエーションは健在である。

ただそういった側面もこのゲームの伝統でもあるんだがもう一つ「割とガチな格闘ゲーム」という系譜もまちがいなく本作では引き継がれていて、今シリーズで大きくブラッシュアップされたグラフィックがそれを意外な方向から支える形となり、けっこういいバランスに仕上がっているように感じた。

自分がこのDOAシリーズをこれまでにやったことがあるのはドリキャス時代のバージョン(たしかDOA2とかだったはず)。当時のこの作品は前述のような「乳ゆれゲーム」的な側面のほうが大きくクローズアップされていて、グラフィック自体もいかにも「モテないオタクが欲望丸出しでモデリングしましたげへへ」的な印象だった。にもかかわらずなぜ当時やってみたかというと(もちろん自分のなかのおっぱい星人的な部分は否定しないがw)実は当時からこのゲーム、格闘システムの反応要求速度は最速の部類だったから。

当時のバーチャファイターはVF3がドリームキャストで出た後VF4がゲーセンで稼働中で、そのバーチャ4の反応速度がVF3に比べてかなり速く、VF3の速度で慣らしてるとゲーセンの4で勝てない状況だった。
なので上記のような下心の部分と(笑)、実利を兼ねてドリキャス版で当時の本シリーズをやってみたわけ。ひとつは鉄拳や2D系の格ゲーとくらべてVFシリーズと操作体系が非常に近く違和感がなかったことも大きかった。

で今回のDOA5系であるが、まず何といってもグラフィックが根本的に変わっていたのが凄く良かった。
調べてみるとどうもこの5になってからモデリングが根本的に変わったようで、個人的にはこういうストイックさのみえるモデリングというのは非常に高評価である。相変わらずおっぱいは全然ストイックじゃないが(笑)。(※1)

ただこのあたりも賛否はあったようで、いちおう主人公らしい女忍者のかすみ等は「なにこの由美かおるw」とか言われてるらしい(笑)。この点、由美かおるかどうかはともかく(苦笑)モデリングに関しては、どうも実在のタレントさん的な雰囲気をあえてもたせてモデリングしているような印象は受ける。またかすみちゃんに関してはようやく頭の悪いオタクが考えそうな衣装からちゃんとした鎧装束着せてもらえた模様@ストーリーモード(笑)。
男性キャラクターに関しては女性キャラクターほどモデリングに目を見張る点はないように思うが、渋めのおっさんが多いというのはいいかもしれない。ただ前述のドリキャス時代に使ってたキャラ(ジャン・リー)が勝ち名乗りのムービーでちょっと頭おかしい(ラリってる)系のそれが強調されててションボリだったのはヒミツな(泣)。

そういうこともあるのか各キャラクターの性格付け的なものがバーチャファイターのそれよりはよりはっきりしているというか濃いめの味付け。プレイヤーによってそれぞれ独自のキャラクターとなり得るバーチャと違って、キャラクターに個性の部分がしっかりと設定されていて、このあたりはいま風で、最近のライトユーザーには受けがいいのではないか。個人的にはプロレス親娘のアホさ加減というのは嫌いではないw自分は上記の事もあって今回は新キャラらしいミラというキックボクシング系の女の子使ってみたのだが、この子もけっこうパリッとした外見の割にアホの子のようでな!?(泣)。

で、核心の格闘ゲームの部分である。
これ、3D格闘ゲーム初心者向けには非常に良いバランスではないだろうか。
一つは、本作の「ホールド」システムにあると思うんだが、この手の格闘ゲームでいちばんつらいのは延々とコンボのラッシュ喰らって全く自分のターンが回ってこないこと―初心者にはこれが一番つらいと思う。
これに対してこの「ホールド」はうまく使うとそのコンボのラッシュから抜け出ることができる仕組み。バーチャにもこのシステムに相当する「当て身」というのがあったが、全キャラが均等に備えている印象ではなかった。
DOAシリーズの場合はこの「ホールド」を一つの要素として「打撃」「投げ」の三要素でじゃんけんのように三すくみであることを明示的に設計されている。各モードの難易度も序盤はかなりとっつきやすく調整されていてドリキャス版の時のようなしんどさはなかった。

そしてこういったシステムの上で、各キャラがそれぞれの格闘スタイルごとのモーションで魅せるわけである。
個人的にこのモーションの部分の面白さというのは、実は唯一このDOAシリーズがバーチャを凌駕している点かも、と思っていて。昭和二桁の時代に少年時代を過ごした皆さまならご記憶あると思うが(苦笑)、水曜ロードショーとかああいうので『酔拳』みたいな映画が放映された翌日には、近所の公園でアチャアチャアチョー!?とやっている青少年の姿がご記憶にあるのではなかろうかw

本作のモーションはバーチャよりガチ要素が低い分、そういう魅せるモーション的な部分では見ていてすごく楽しい。おもえば自分も格ゲーを続けていた一つの理由はこういうモーションを見る楽しさだったのかなあといまにして気づいてみたり。

ということでなかなか格闘ゲームとしても意外なバランスの良さをもっていたのは、非常にうれしい誤算だった。

で、お目当てのバーチャキャラである。
これは上述システム的な違いと、ゲスト参加しているキャラに限りがある(アキラ、パイ、サラ、ジャッキーの4キャラのみ)ので、あくまでも印象のみに言及しておくが、ちゃんと「バーチャファイター」している感じはある。
ただ、モデリングに関してはちょっとおもしろいというか、やはり似たような意匠でモデリングされていても「バーチャそのもの」という感じは低いかな―これはバーチャの現行バージョン・・・というか最直近バージョンであるVF5系のモデリングがおそらくバーチャ史上いちばん華やかさのあるモデルだからかもしれないが、本DOA5系でのそれは若干ではあるがアクが強めには感じる。

特にDOAキャラとの意匠の被りが大きいからかもしれないがサラのモデリングが独特で(これはこれでありかと思う)、なかなかおもしろかった。(VF5より低いドスの効いた声というのもいいw)逆にいちばん違和感の少なかったのはパイ。しかし対戦相手にするとすげー割り込みかけづらい強キャラチューニングでございました。

最後にいちおう最新バージョンであるLastRound部分の新要素について。

新キャラが数キャラ追加されているようで、Ultiimateのディスクから自動バージョンアップになった自分の環境では該当キャラはロック状態だった。ただしCPU対戦の敵キャラとしては出てくる。最新作のパッケージにもなっているツインテールのキャラは当初見た目が某不倫しても誤魔化しまくった元アイドルみたいなルックスに見えてムカついていたのだが(笑)、動いてるところ見るとあまり似てなかったw

それよりもムカつくのは明らかにエロ受け狙いの巨乳女子高生キャラwこいつの一挙手一投足があざとくてムカつくwおまけにけっこう強いのでさらにムカつくwww

逆に個人的にたまりませんわ~!?なのは天狗の女キャラさんですな。
個人的には日本語音声のアニメアニメした感じが嫌いなので、英語音声にできるゲームは最近ほとんど英語でやってるんだけども、この天狗さんの声がどセクシーでどツボですよ、おもわず課金アンロックしちゃいそうw

あとこういった追加モデルに限らず、各キャラクターの間の体格差というのが顕著にわかりやすいのは面白かった―天狗さん体格がいいから声も低いのだ。

他システム的なところではふっ飛ばし系の技がシステムとして追加されているようだが、使いどころがいまいち見えなかった。また自分はPS3版だが、PS4版だと新ステージがいくつかと髪型・コスチュームのカスタマイズがやりやすいこと、おっぱいゆれに専用エンジンあるそうな(笑)。いやまあいいんじゃないすかw

個人的には格ゲーの操作体系鈍らないようにちょこちょこいじっておくには比較的いい買い物だったかと思う。前述のようにモデリングやモーションを見たかったこともあるので、こういうパッケージ版を購入してみたが、PS STOREで最近では当たり前の基本システムだけの無料版というものもダウンロード出来るようだ(数キャラと基本的なモードだけ遊べる)。

今後アナウンス通りバーチャシリーズがなくなってしまうのかわからないが、わずかな希望を抱いて、それまではこっちで遊んどくか。

もしVF6ないんだったらラウだけ移植してくれwずっと使用キャラだったんじゃ!
え?もう病死してるだろって!?(泣)
(※ラウは不治の病に冒されているというのが最新の設定)

そしてアキラはいまだに崩撃雲身双虎掌の三段目が入りません(´・ω・`)

※1 VFとのコラボ関連で記事を調べてみたときに読んだ覚えのあるインタビューでは、制作側は当初「常識的」なサイズにするつもりもあったそうだ。だが海外?かな、マーケットリサーチや関係者からファンはそこを期待してる層も大きいのでわざわざいま持っている”武器”を捨てる必要はないのでは?といわれてこうなったらしい。なんとなく納得。

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こっちのほうがジャケットいいな(笑)。

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