MIYAVI/20141009@ZEPP Divercity Tokyo

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今年の春先までほぼノーマークなアーティストだったんだけれども、これはぜひ生でみておきたい、ということで行ってきた@ZEPP DivercityTokyo。

MIYAVI20141009_ZEPP

数年前から名前はちらほら聞くようになっていて、その存在自体は知っていたんだけれども、そのころはその代名詞ともいえるスラップ奏法含めまだ衝撃を受けるという感じではなかった。
なので「なんかおもろそうなとっぽいにーちゃんおるな~?」ぐらいの認識。

その認識が改まったのがこちらの動画。

いわゆる”巧い”ギタリストというのは山ほどいるが、こういう”華”のあるギタリストというのはなかなかいない。
加えてNAMMショーということからもわかるようにいわば業界の玄人筋ばかりの内覧会でのショーなわけで、そこでこれだけの拍手が出てる。見て頂ければ納得の内容だろう。

で、あわてて最近のアルバム探して聞いてみたのが以下の三枚。

MIYAVI (通常盤)
MIYAVI (通常盤)

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MIYAVI
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どうも最新のフルアルバム(1番上)がいわゆるワールドデビューアルバム、ということでこのひとつ前の『SAMURAI SESSIONS』前後で明らかに音の作りが一段と上がっている。御本人のビジュアルもこの前後で大きくイメチェンしたようだ。
周辺情報を漁ると音源制作を海外でやるようになったということも大きい模様。

それもそのはず、どうもこの方、日本より海外でのほうが知名度が高く、ワールドツアーを何回もやって成功しているそうだ。

個人的に今回ライブに足を運んでみようと思ったのは上記のワールドデビューアルバム『MIYAVI』がアクロバティックでない―どちらかというとシンプルな曲構成にもかかわらず何度も聴けるスルメアルバム(笑)だったのと、いい意味で一昔前のダンスミュージックのテイストが感じられたこと、そしてそれが古臭いわけでなくちゃんといま現在の”最新の音”である―そういう風に感じられたので。

またみて頂いてお分かりのように基本ドラムとギターの2ピース構成。くわえて通常ギターのスラップ奏法があまりメジャーでないのはベースのスラップとくらべて音の帯域的につらい部分が大きい(どうしてもローが薄くなる)―なのでその辺りを実際のライブでどうクリアしているのか?というのも興味があった。

で、実際に見てみて、もうこの動画の雰囲気そのまんま。

PAとかサウンドメイキングはかなり頑張っていて、音の薄さはまったく感じなかった、正直凄いとおもう。ただこの方かなりフツーにギターうまいのでトーンの良さとかだけでも聴かせられると思うのだが、やはりこの構成でZEPPという2000人クラスの会場、そこで演るためのにその辺りがトレードオフになっているのは感じた。

具体的にはドラムのバスをかなりブーストしてギターもミッドローをあげてるっぽいので、ディストーションかかってるとさすがにそのトーンのよさまではなかなか見せられない。個人的にはもう一回り小さい会場ぐらいがベストかと思うんだが、人気を考えるとこのキャパは必要だし、それを考えるとベストの選択と言わざるを得ないだろう。

あと現在ロスを拠点をうつして音源制作をしているとのことで、当日もその行き来の関係もあってか当初はちょっとお疲れ気味にみえたが、後半になればなるほどエンジン掛かって尻上がりに調子を上げていってたのは流石。
今回は部分部分で最新シングルに参加?の女性キーボーディストも入って3ピースの箇所もあったが基本は前述のように2ピース。その構成であまり曲間あけずに2時間のショーをやるというのは体力的にもかなり大変だと思うが、ラストのほうの盛り上がりは素晴らしかった。

で、この人の凄く面白いところはかなり音楽的にはいろんなジャンルのニュアンスを感じるにもかかわらず、この人=”MIYAVI”の音になっている、というところ。別のジャンルのものの雰囲気を感じても、決してそのものではないし、よく聞いてみると全く違てったりする、けどなにか同じ雰囲気も感じる、という(苦笑)。

そしてそういうこともあるのか、曲調も縦ノリあり横ノリありでこういうのも珍しい。そしていやでも身体を動かさざるを得ないリズムに当日も意外と汗かいた(笑)。
下にいくつかその実例を貼っておくけどもけっこうバラバラであるのがわかると思う。

で非常にいいライブだったんだが、アンコールのMCや終演後ひとり残ってファンに応えているところなどすごくハートウォーミングな感じで、その人柄の良さか感じられたところも非常に好印象だった。
ある意味上記ahead of lightのPVからも透けて見えるいわゆるヤンキーテイスト(笑)のたまものなのかもしれないが、人としてすごくまともな感性を持っている方のように見えてさらに好感度アップ。

その辺り含めてなぜ英語中心のMCなのか、というところもわかるのが以下の動画。
時間があるようならぜひご覧になってみて頂きたい。

こういう”志”をもったアーティストというのは久しぶりのような気がするので、自分もできる限り応援していきたいな、と思う。
いいライブだった!

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