あわわわ、全体的にいろいろと追いついてない、いろんな意味で。
ということで先月頭に閉会式のあった第11回MMD杯。例によって私的選集をお送りしたいと思います、ハイ。
まあ、結果は例によって下記を見ていただくとして・・・・。(放置:笑)
これだけというのも、なんなのでいちおう上位作は以下に並べておく。今回は非常に妥当な感じな作品がそろっていると思う。
本大会の優勝作品。これはほぼ最初から優勝だろうとの声が高かった。なによりも、MMDでこのクラスの映像を作れるようになった―そのことが唯一にして最大の優勝理由かと思う。
これは以前の大会からのシリーズですな。そういう意味では少しアンフェアな気がしないでもないんだが、相変わらずそういう小理屈を吹っ飛ばすかわゆさ。かわいいは正義w
おそらく以前空飛ぶ角煮を切りまくる、というシュールなあの作品を作られた方かと思う。今回はそれぞれ別の所から持ってきた音声のマッシュアップ、微妙なズレが逆に恐怖を誘うというか、これは発想の勝利かと。
これは入賞作ではないのだが、技術的には飛びぬけてるのでここで紹介しておく。ひじょうにホモホモしい映像なのであるが(厭)このレベルでそれをやるというのがまたなんとも・・・。映画T4のパロディですな。
以降は、個人的に気に入ったものを好き勝手に紹介させていただく。
個人的に大好きなエコデレP氏の作品。この方は”動き”という意味でのアニメーションの素晴らしさと、作品のまとめ方に非常に品があるので、毎回楽しみにしている。二人の剣の重さの違い、そこに出てくるタメや慣性の表現が素晴らしい。殺伐とした本編に対して、落ちがかわいらしいのもGood!
これはいかにも”らしい”勢いの一本。こんなパ○クマンイヤすぎるwそしてこんなミクさんはもっとイヤすぎるwww
つづいては今年大人気だった『進撃の巨人』OP曲・紅蓮の弓矢をパロったモノを続けて3本。
比較的正統派⇒脱線w⇒別作品のOPとの掛け合わせでさらにカオスw、てな感じでしょうか(笑)。曲が非常に明快な魅力を持っているので、パロディとして作りやすいんだろうな。
MMDに限らず、MAD界隈では紅蓮の弓矢―ひっぱりだこの大人気である(苦笑)。
さてここからはなぜか食べ物系の作品を続けて。
これは食べ物系、というよりはネタ動画な感じですな。まあOPみたいなモンということで。
これは元動画あっての再現動画らしい(!)それにしてもこのバカみたいな再現クオリティはまさに才能の無駄遣い以外の何物でもない!GJ!
才能の無駄遣い、といえばこちらもある意味正当な才能の無駄遣いだろう(苦笑)。おいおいおい!?と突っ込みを入れたくなるが、いつの間にか真剣に見てしまう。こういうくだらないことに情熱を燃やした結果が、このMMD界隈のエコシステムの豊かさを支えているのは間違いないだろう。これもGJや!
これは逆にそういった才能の無駄遣いが乱舞する大会だけに、逆に異色を放つ一作。これもすばらしい技術と作品だと思う。こういった作品が平気で同時に混在しているのがこの大会の懐の深さよなあ・・・。
これはある意味正統派の”映画”的なアプローチ。こういった動画は内容的には目新しさはないのだが、いざ作る側の視点に立ってみると、恐ろしく込み入ったことをやっているだろうことがありありとわかる。そしてさきほどのパックマンにも登場の北米さん(北米広告版とおぼしきミクさんモデル)の圧倒的な存在感!(爆)
こちらもモータースポーツ系。これもしっかり作ってあって、レース自体は言うまでもなく周りの演出が面白い感じ。ただバイクレースモノに関しては、以前とんでもなくすさまじい作品が一本あって、どうしてもそれを思い起こすとかすんでしまう。残酷だな。
これはご存知パトレイバーの再現モノ。これはTVシリーズとかでやった部分なのかな?自分は原作版で該当箇所を読んでたので、懐かしく見れた。ワイヤーとか面倒くさかったろうな。
これも懐かしい一本。細かな動きとかよくつけてあると思う。そしてやはりこういうのを見るたびに思ってしまうのは”声”(セリフ)のあることの強さ。ただ、そういった強く働きかける要素が欠けていたからこそ、実はMMDはここまで発展してきたとも思っている。
これも恐ろしく手間のかかっている動画。自分はサッカーはナショナルマッチを見る程度のずぶの素人だが、それでもこの動きの付けようの素晴らしさはわかる。後半はいろんな意味でスタミナ切れだったのだろう、しかしうまく話としての落ちを作って作品として完結させている。スタミナ切れの件はtwitterで作者さんから偶然、直接コメントをいただいて「そのとおり」だったそう(苦笑)。そりゃこんだけ動かすのはな~!?
これは異色作。しかしこういう作品が出てくることが、この界隈の健全性を強く感じさせる。MMDに限らず自分はtwitterやYahooのコメントなどにも同じことを強く感じる。
これはアイディア勝ちの一本。さっきも書いたがしゃべらせることができるというのは、こういう芝居も可能になるんだよなあ。個人的にはMEIKO姐さんのかわいさに悶え死にしそうですw
この方も毎回参加されていて、安定のクオリティですな。コメントで「ザクアリ、ザクアリ」とあったのでなにかと思ったら、このアリスという女の子が強烈なザクファン、ということらしく、鉄板な組みあわせなそうな(笑)。洗濯機の前で踊るミクさんの踊りがw個人的にはバスターランチャーもツボでした。
しゃべる、ということでは今回その”しゃべる”技術をもった、Cevio勢の切り込み隊長であるささらさんの存在感がすごかったwこれまでも「ゆっくり」に代表されるsoftalkや、ここでもしゃべっているゆかりさんなど、VOICELOID+などもあったんだが、なんといってもCevioは感情パラメータがあるというのが圧倒的に強い。このあたり、ことこのMMD界隈では、今後の製品展開次第ではさらに存在感を増す可能性を大いに秘めていると思う。しかしwもうすでにクリーチャー扱いかよw
これはある意味、正統派の時代劇の子孫、というか時代劇フォーマットがこういった界隈でもちゃんと残ってゆくであろう可能性があることを示す一本。是非これに限らず時代劇路線は増えてほしいと思うのだが。
(セットなどは比較的出てきているようだが、やはり髷に着物、というのがモデリング・ニーズともにハードルが高いか・・・)
モデリングの幅、ということではこれも素晴らしいな(笑)。例の”顔芸”系統の系譜の作品になると思うが、よくここまで動くモデル―それも人ではない馬をつくったことw
動物モデルはなんといってもまだまだ数が少ないと思うので、貴重な作例だと思う。けど馬(笑)。
若干繰り返しになるが、やはり今後この界隈の可能性を広げるとするならば、この”しゃべり”の部分だろう。以前からボーカロイド界隈の漫才・お笑いは一定のニーズが確実にあったと思うのだが、やはりそのハードルの高さからある程度以上の伸びがみられない。これもすごく手間がかかっていると思う。何かしらのブレークスルーがあればと思うのだが。
これは有名な『Badapple』の影絵CGのPVをCHANxCHO式風モデルで再現したもの。こういうビッグタイトルになるともう何次創作なのかわからないぐらいの数が出ている。そしてそれだけの歴史が綴られるだけの時間を、このネット上の創作文化は積み上げて来ている、ということだろう。
以降は、自分にしては珍しく、PV系を集中してご紹介する。
今回はドラマ系が意外と心引かれるものが少なかったということもあるが、PV系がいわゆる正統派的なもの(この弊害は前回大会の私的選集記事で言及したと思う)よりも、笑いやひねりが入っているものが多かったからでもある。
これはもう原曲の選択が成功の最大要因ではないか?もちろんそれに見合うだけの演出のために膨大な作業量が投入されているのは言わずもがな。照明が非常に美しい。
これはもう完全にカット割りとそのセンスの素晴らしさが光る一本。こういう勢いのある演出ができる人は、こういったMMDといったジャンルに縛られることなく活躍の場があるのではないだろうか。左右後まで有無を言わせず押し切るところが素晴らしい。
これも元のバンドがあって、それを参考?にPVを作ったということらしい。これも逆に言うと、こういった曲・歌詞に追随できる演出をとれる蓄積がいまのMMDにあったればこそだろう。こういうわらかしの入っている下品さは嫌いじゃないです。
いわゆる「エロカワ」とでも言ったら良いだろうか。セクシー系の正統派PVであると思う。ただし、エロはエロでも下品なエロになっていないのは、ベースになっているTda式モデルの完成度の高さと、衣装のテクスチャのチョイスに品の良さがあるからだろう。こういうのは大いに歓迎だ。
これは有名なミクさんの亜種であるシーエさんが主役の一本。どメタルな感じにほかの面子の造形といい、非常にあっている。ホラーもMMD界隈では人気のジャンルの一つであると思うが、こういうメタル的なアプローチと融合していくとまだまだ発展する可能性が大きいジャンルだと思う。
これは動画がどうこうよりも、使われているシェーダーの凄さをみるための一作。前回大会でたしか「初神者」(初心者とは思えないレベルの高さにつく)タグとられていた方の作品かと思う。こういう脇の技術がどんどん手弁当で追加されていく、というのが凄いよなあ。で、モノによってはこういうものがオープンになり、作品の幅はどんどんと広がっていく。これがオープンソース系ならではの最大の強みだろう。
これは独自の世界観でのPV・・・なんだろうか。これだけでちゃんと一つの世界を感じられるようになってる。すごく良くできていると思う。
今大会ではたしかCMというのもお題の一つで、そのジャンルの一本だが、こういう短い尺に、贅沢なモーションをつけてある。作中のミクさんも剛腕だが、それにもまして剛腕な落ちがなんともw
部門賞「東北行きにのって」の中の作品のひとつ。いわずもがな関東大震災の自衛隊の活動を、中の人がMMD化してくれたらしき作品。こういうところにもMMDの可能性は広がっている。そしてあらためて現地での行動と、この作品化には深く感謝をささげたいと思う。
こちらも震災がらみの一本。こちらはいわゆるMMD鉄道クラスタ的な表現で言うと「MMDバス・クラスタ」とでもなろうか。こういうものを愛する人たちというのは、その町や生活の地道な変化にも愛情深い視線を注いでいることが感じ取られる一本。いいエピソードだと思う。
個人的には今回優勝をあげたい作品。ネタ満載のセットはほとんど自作されているようだ。加えてこれまで同世界観でいくつかの短編(ほとんど断片に近いようだが)も発表されている模様。やはりこういう大風呂敷を広げている作品が個人的には大好きだ。テロップ後、最後の盛り上がりもおもわず「うぉおおおおおおおおお!?」という感じ。いずれ”本編”を長尺で見てみたいものである。
おなじく個人的なもう一つの優勝作品。キャラ萌えでもなく、思いっきりのギャグでもパロディでもなく、にもかかわらず最後まで見せ切っている。加えてここで描かれている植物たちの擬人化のそれは、なんとなく日本独特の性格付けをされているように思うのは自分だけか。こういう毛色の変わった作品がMMDの幅をまたひとつ広くしてゆく。そういう意義を感じる一本だった。
ということで約ひと月遅れてしまったが、11回大会の私的選集をお送りした。もちろん、見逃しているものも多々あるし、リンク貼り付けてから削ったものも数本ある。なにしろ今回も800本以上の投稿作品があったので、なかなか丁寧に見るのも限界がある。しかし、大会ごとにじりじりと投稿数が増えていっているというのは非常に素晴らしいことだと思う。
ただし、その分運営委員会もいろいろと負担が上がっているのかな?大会公式ページでは運営メンバー募集も行っているようだ。なんにしろ運営の皆様には改めてここで謝意を述べておきたいと思う。本当にありがとうございます。
12回大会は、本稿を執筆している段階ではまだ日程が出ていないようだが、開催されるのは間違いないだろう。
次回もひーひーいいながら数多くの力作を追っかけることができればなあ、といまから楽しみである。
優勝杯を狙う野獣先輩はやはりチェックしていましたか・・・
まぁ題材はアレでもクォリティーの高さはトップクラスでしたからねw
ところでホモビデオ関連といえば、
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm21556475
今回のMMD杯ではこのような作品も出展されていたことがご存知でしょうか?
なんで東方Projectとホモが関係あるの?というと関係が複雑なので説明は省きますが、
この作者さんは、昔は普通の洩矢諏訪子のファンなのでしたが、ホモビデオを見てから上記作品のような
邪神崇拝的な作品ばかり作るようになりました。
思えば「真夏の夜の淫夢」は、2001年ある野球選手がこれに出演したことで話題になったのですが、
見たものが無駄にクォリティの高い動画を作ったり、邪神崇拝に走るようになったりと、
最近になってこのような現象が起こることを考えるに、制作会社がビデオ内に電子ドラッグでも仕込んでいたのではないかと疑ってしまいます(笑)
余談ですが、以前言及した悠木碧さんが見てるゲイ向けアダルトビデオとは、まず間違いなくこの「真夏の夜の淫夢」とカテゴライズされる日本のホモビデオのことですw
コメントありがとうございます。レス遅くなりすみません。
えー、件の動画はその技術上取り上げざるを得ませんでしたが当サイトではホモホモしいネタは禁止でお願いしますw
そちら方面の趣味には個人的に追随しかねます、第一美しくない(苦笑)。
・・・と書くとこれで終わってしまうので、いちおうレスだけさせて頂くと、せっかく貼って頂いたリンクですが、もうここまで行くと、自分のようなニコニコのライトユーザーには何がどこまでどうネタののか、全く判別できないですね。
たしか村上隆氏だったかと思うのですが、日本のサブカルは非常にハイコンストラクトで、理解するのにそれぞれの文脈に沿った教養が必要とされる的なことを仰ってた記憶があるのですが、こういうのみるとそれを強く感じます。
杯の動画でもTAS関係とか、わかる人には面白いのでしょうが、自分はあまりそういう多層の文脈で評価されるタイプの動画は(上記もあって)あまり評価できないんですね、良し悪しは抜きとして。
そういう裏の文脈の評価というのはあくまで知った人同士の小さなコミュニティの中で評価されるべきだと思うんです。
しかし、そういった「内輪」の範囲がどこまで普遍性を持つかどうか、というのがこのあたりのさじ加減でしょうかね。
ちなみにそういったニュアンスとは若干異なりますが、昨今のポップミュージック産業の壊滅状態というのも、ある種そういう「内輪」の悪ノリに相当するであろう、不必要なまでのジャンルの細分化を推し進めていった結果、ポップミュージックとしての「核」となるフィールドを破壊してしまった側面が大きいと思っています。
ボカロ周りは今年の春先(5月ごろ)から凋落傾向があるんじゃないか、という記事どこかで出てましたが、このMMD含め、マニアックさと普遍性のバランスが崩れてしまい、ポップミュージック業界の二の舞になければいいなあ、と思ってます。内輪うけは確かに面白いし、原動力の側面もあったと思うんですけどね。
相変わらずあさってのレスですみません(苦笑)。
ホモネタ苦手なのに話題振ってスンマセンでしたっ!
>昨今のポップミュージック産業の壊滅状態
もう毎月のようにミリオンヒット飛ばしてたのは遠い昔ですね・・・
最近のポップミュージック業界のことはよく分からないのですが、内輪受けを狙い過ぎて駄目になったというご意見は初耳です。
一般的に言われるように「マスメディアに往時のように大衆を引っ張っていく能力がなくなったため」的な認識くらいしかなかったのもので。
元々内輪向けのアニソンが、テレビの凋落に影響されないが故、今も安定して売れてるってのは皮肉を感じます。
いえいえこちらこそ。
ただ喜々としてホモネタ語って頂いても、そんなもんなので正直どうにもお返事のしようがないのですわ(苦笑)。
ですので申し訳ありませんが、ここはひとつご容赦ください。
>昨今のポップミュージック産業の壊滅状態
自分の言うポップミュージックの壊滅は国内よりもむしろ海外で顕著だったと思いますね。
80年代末~90年代、その頃のクラブミュージック―テクノやハウス、アシッドジャズetcから果てはストリートミュージックというかヒップホップとかグランジとか・・・そういう分散・細分化が起きて、なまじそれがジャンルとして(シーンを支える人員的に)成立してしまったため、それぞれタコつぼに入ってしまったのではないか、と考えています。
そして、そういうジャンルはジャンル内で回せてしまう=特に自分らが楽しむぶんには困らない=ので、内輪でつるんでしまい、多ジャンルへの横の越境・・・というか水平移動が当初なかなか起こらなかった―数年かかってた―ように記憶しています。
自分はラウドミュージック的なものが好きなのですが、当時もその周辺でいえば、いちばんそういう横の越境をやってたのが、インダストリアル・ロックとかデジロックとか言われてたジャンルだったと思うんですね。だからその辺をよく聴いていました。
で、国内では某小室氏とかが、そういう中で一番とっつきやすいクラブミュージック的なものの中から、一番おいしい上澄みの部分をうまく持ってきて、音楽的にはバブルの余波がしばらく持続された、とみてよいだろうかと。
(いわゆるジュリアナ東京とか―あれも末期のあだ花らしいですが―ああいう文化に流れた人たちをうまくポップミュージックの消費者として誘導した)
そういう意味では、小室氏はそれまでの「海外のヒット要素」を「アンテナの鋭い連中」が国内に持ち込み「自分たちで咀嚼」して「国産ポップ・ロックミュージック」にする、という伝統的なアプローチの最終ランナーだったのかも。(その良し悪しは別として)
しかし、そういう”新しい音”が生まれてくる海外のほうが上述のようにタコツボ化してしまい、これまでだったらビルボードのTOPチャートなどにもそういう新しい音の断片は貪欲に組み込まれていたのが、なかなか見えづらくなる=楽曲に音楽としてのとんがりがどんどん失われる=チャート自体の魅力の失墜=さらなる音楽のジャンルごとの拡散・タコツボ化・・・。
そうすると、上述のような「国内ポップミュージック」の咀嚼過程、というか製造回路、というのは当然機能しなくなりますよね?
一つはそういうことだったんじゃないか、と勝手に考えています。
で、結局そういうビルボードチャート的な求心力をもつ「ポップチャートの場(フィールド)」的なものが拡散・消失してしまったことが、全世界的な音楽マーケットの凋落の原因ではないか?と。
(もちろんそれに拍車をかけたのはインターネットやらDTM機材の急速な進歩・廉価化=IT関連の急速な進歩です)
そんな中、現時点でも日本がまだ世界の中で1,2を争う音楽産業マーケットである、というのは、これまで(かなり色あせてしまったとはいえ)地上波の音楽番組(Mステとかですね)のあたりがそういったフィールドを作る役割を弱弱しいながらも果たしていたからではないでしょうか。
そういう意味で、国内ポップミュージックマーケットの縮小をはっきりとさせたのは、案外HEY!x3あたりの終了時期前後かもしれませんね。最後のほうはK-POPのステマ大会で自滅ぽかったらしいですが。(その辺りではもう家のTV壊れてたのでTV番組みてなかったんですよw)
そして実はアニソンが強い、というのは強力な固定ファンが付いている=今回で言うところの「内輪」の力ですね―もあると思うのですが、実は一番強いのは、その「物語性」の付随、だと思います。
もともと音楽というのは、人の感情を昇華させたものでもあると思うので、そこに「感情の発現回路」とでもいうべき「物語」がその音楽の背後に独立して控えているわけです。音楽単独で人に働きかけるのではなく、相乗的に働き掛ける、と言えばよいでしょうか。
これって、ものすごく強いと思うんですよ。ボカロやMMDがここまで伸びたのは、一つはこの物語性と凄く親和性があるジャンルだったからでしょう。
で、これまでアニソンが馬鹿にされやすかったのは、そういった「純粋な音楽」だけの信奉者からみれば、音楽以外の要素の力を借りているようにみられるところが邪道と捉えられたからでしょうね。
しかし、上述のようにビルボード的な「ポップミュージックのコアフィールド」が消失してしまった現在、音楽はそういった物語性の力を借りざるを得ないし、それは本来邪道でも何でもないと思います。
(この辺りについては、別記事で書いたので興味あるならご覧になってみてください―たしかAimerの『RE:I AM』について書いた記事で書いてたと思います。)
いかん、長くなってしまった。
しかし常々考えていたことだったので、スイッチ押して頂いた形になって助かりました(^^;)
ありがとうございます。