【レビュー】『オーラバトラー戦記』富野 由悠季

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以前の角川・ドワンゴ合併セールの時に買っておいて積ん読、ならぬメモリの肥しになっていたものをちょびちょびと。それを先日ようやく読了したのでレビューしておく。

『オーラバトラー戦記1 アの国の恋 (角川スニーカー文庫)』



大学生・城 毅(ジョク)は軽飛行機のライセンスを得るため滞在していたアメリカ西海岸で、後輩の田村 美井奈とバイクでタンデム中、オーラロードに引き込まれ、異世界・バイストンウェルへと召喚される。彼を呼んだアの国の地方領主・ドレイクは、彼と同じ”地上人”であるショットの作ったオーラマシンの騎士として彼を徴用する。ジョクは己のあずかり知らぬところでバイストンウェルの戦乱に巻き込まれてゆく―。

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【レビュー】『逆襲のギガンティス―機動戦士vs伝説巨神 』長谷川 裕一

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ここ数年ガンダム関連のコンテンツが活発化していたせいか、ネットでもいろいろと周辺情報・関連の話題が取り上げられることが多かった。
その中で折に触れてときどきぽこっと言及されることがある作品で、内容的にちょっと気になるので手に入れてみた。

『逆襲のギガンティス―機動戦士vs伝説巨神 (ノーラコミックス・デラックス)』



1992年発表の作品。名義は後にクロスボーンガンダムのコミカライズを担当する長谷川裕一作品。舞台は逆襲のシャアの手前、宇宙世紀0090年―”逆襲”前のアムロ・レイ、シャア・アズナブルの消息が公にされていないところをうまく使い、その時期に木星圏で働いていたジュドーを主人公とした”if”のスピンアウト。この空白の期間二人はある”物体”を追い、ともに木星圏へと赴いていた―それは全長100mを越えるであろう伝説の”巨神”だった・・・。

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第14回MMD杯・私的選集

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例によって遅くなったが先月前半に終了していた大会分をまとめておく。
まずはこれがないと始まらないハイキックP氏の例のアレから。

例によって以下多数の動画埋め込みあるので、通信環境によっては読み込みに時間かかると思います。その点ご留意の上どぞー。

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【レビュー】『SONG BOOK』、『カタワレノワレワレ』ノッツ

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シンガーソングライティングマンガ家(笑)、ノッツ氏の新作。
先月末に2作同時発売だったので2本まとめてレビューしておく。

『SONGBOOK (IKKI COMIX)』



社会への入り口と恋の間で翻弄される若者たちの姿を連作短編という形で切り取って見せた『SONG BOOK』。双子の兄弟、姉妹同士がであったらそこにどういう物語が起きるのか―双子というある種自分の鏡でもある存在を通して、あるカップルの葛藤を描いた『カタワレノワレワレ』。その音楽・コミック双方を通じて発揮される、ノッツ氏の最大の武器とも言える”ある瞬間”を切り取る能力が思う存分に発揮されている、甘く切ない作品群である。

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【レビュー】『シドニアの騎士 14巻』弐瓶 勉

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5巻目ぐらいまでにあったあの暗くて重いシドニアが久々に戻ってきた。物語の核心に近づきつつあるのか。

『シドニアの騎士(14) (アフタヌーンコミックス)』



融合個体二号機を乗っ取っとり一体化した落合。その周到なシドニア指揮所への浸透工作の前に小林艦長が撃たれる。技術班・丹波のおやっさんたちの機転で一時的に二号機は退けられるが、発動した大シュガフ船との決戦のための作戦は止められない。昏倒した谷風をシドニアに残し、切り札となる重力子放射線射出装置を稼働させるため、恒星レム軌道上に投入した半自律式回転機構を確保するべく大量動員された水城型艦艇による攻撃艦隊が出撃してゆくが、そこにはこれまで以上に膨大な数のガウナが―。

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