【レビュー】『ベルセルク 36巻』三浦健太郎

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ある意味”海の上”が続いております。

『ベルセルク 36 (ジェッツコミックス)』




エルフヘルムまでの海路の途中で、立ち寄った小島でのエピソードが続く。

ガニシュカ大帝vsグリフィスの一戦で世界は変貌。異世界との境界線があいまいになったことで、島に祭られていた”海神”の実体化がより顕著に。

島の住民は”人魚とのハーフ”と自称し、村八分にされていた娘・イスマ以外はすべて海神の餌食に。

前巻で宿をウミウシの化け物囲まれたガッツ一行は、狂戦士の鎧の力でなんとか危地を脱するが、この先の航路の安全を考えると、”海神”との一戦は避けられない状態だった・・・。


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まおゆう―心優しき世代のための新たな”神話”

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いまさらながらはまったw
気持ちよく泣かせてもらいました(照)。

『まおゆう魔王勇者 1「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」』



wikiによると2009年9月から11月にかけて2ちゃんのスレッド上で発表されたweb小説らしい。
自分はこのまとめwikiでのまとめを、iPhoneのブラウザ(puffin)にて読んだ。

タイトルからもわかるように、ドラクエなどの日本型RPG的な設定・世界観を援用した作品であるが、その古典的なディティールから想像される物語とは、全く異なっている。

前述のようなRPGでなら最終局面に相当する、勇者と魔王の対決シーンから始まるのだが、それが表題にもなっている

「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

の部分だ。

一見、そういったRPGにありがちなセリフで、通常ならここから最終決戦→魔王を倒して物語の終了、となるわけだが、この物語はちがう。

魔王と勇者、その二人が出会ったことから、物語が「始まる」のだ。

魔王の悪事を言い連ね、剣を構える勇者に、この戦いの裏で起きているであろう事実を数字を持って教え、その上で魔王は勇者に言う。


魔王「私は、まだ見たことがない物が見たいんだ」
勇者「……」

魔王「勇者になら、判るかも知れないと思ったんだよ」
勇者「何を、だよ」

(中略)

魔王「『あの丘の向こうに何があるんだろう?』って
 思ったことはないかい? 『この船の向かう先には
 何があるんだろう?』ってワクワクした覚えは?」

勇者「そりゃ……あるけど。わりと、沢山」

魔王「そうだろう? 勇者だものな!」
勇者「何でそんなに嬉しそうなんだよ」

魔王「だから、そう言う物が見たいんだ」


以降はぜひ実際に、まとめwikiを読んでみたり、web連載のコミックをみたりしてもらいたいが、ここでつかみは十分、そして思いもよらぬ、文字通りの”大河ドラマ”が繰り広げられていく。
(リンク貼っておいたファミ通のwebコミックなどは、最初に世界のイメージをつかむ意味で一話だけ読んでみるのもありだろう)

もう、つぎのドラクエこれでいいんじゃね?というぐらい(笑)。

ただこのweb小説がそれだけのものなら、これだけ大規模な書籍化やコミカライズ(都合3作品ぐらいコミックとして現在連載が立ち上げられている模様)がされるはずもなく。

なにが、違うのか―?
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【レビュー】『コメットさんにも華がある』川原泉

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先月から本買い杉。
しかしいまのところこれぐらいが唯一のストレス解消だし、と自分に言い聞かせてみる。

『コメットさんにも華がある (ジェッツコミックス)』




前作は偶然中古で入手できてしまったので、それでは教授へのお布施にならない、ということで平積みをいいことに近所の本屋で。
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【レビュー】『シドニアの騎士 5巻』弐瓶 勉

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緩慢な”地獄巡り”だな。
希望の見えなさ、暗さといい―ある種、それを楽しむ(?)エンターテイメント作品。

『シドニアの騎士(5) (アフタヌーンKC)』




更なる人間化が進む、奇居子(ガウナ)の再現した星白に、ある目的を秘めて迫る、岐神(くなと)を乗っ取った落合。
(外生研の田寛さんがあぁぁぁぁぁ!?)

一方シドニアにはガウナを推進源とした、小惑星ミサイルが迫っていた―。

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【レビュー】『ウルフガイ 10巻』

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いい、予想外にいい。
不覚にもこの段階で泣かされるとは思わなかった。

『ウルフガイ 10 (ヤングチャンピオンコミックス)』



青鹿先生をエサに竜子に呼び出され、前巻で手傷を追った犬神明がようやく先生と再会するところまでを収録。
原作では描写のほとんどなかった侵入シーンが大幅に書き加えられ、エンターテイメント性も増している。
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