勉強用に複数台所有しているDELL Optiplex SX260/270。
Pentium4といういまとなっては骨董品なプロセッサを載せている機種で、事実自分も所有しておきながら、使う機会も少なくなってきているが、昨今のmini-ITXに匹敵する小ささは当時としては画期的で、上記のスペックでも実は基本的なところには困らない。
テキストベースの処理や、サーバー的に使う実験などをするには重宝してる。
で、数年前に中古で購入時に一度記事を上げたが、時々サーチエンジンでたどってこられる方がちらほらいらっしゃる模様。
その際、筐体の開け方に困ってるケースで来られるようなので、ニーズはどれぐらいあるのかわからんけど、以下に内部の写真をいくつか貼っておく。
まずは、本体正面を横に寝かせたところ。
本来これにオプションで縦置用の脚がついているが、オークションなどでは欠品や別途出品になっていることが多い。
背面。
見てわかるように、拡張バスの類は一切なく、必要なインターフェイス類を決め打ちで使うことになる。
注意点としては、この小さなサイズを実現するためにACアダプタ利用で、かつそれが専用コネクタで本体と接続されていること。(キーボード、マウスコネクタのすぐ横の正方形がそれ)
また、VGAポートがd-sub15ピンのものとDVIのものがある。
(おそらくSX260がd-sub、SX270はDVI→発売時期によるものかと)
縦置き時背面。
下部にあるこのグリーンの突起が筐体の開放スイッチ。
印刷されているピクトグラムを見ればわかると思うが、これを上にやれば側面(正面から見て右手)のパネルががばっと外れる。
下に押すとHDD用のベイ(正面向かって左手)が開く。
HDDベイが開いたところ。
HDD自体はIDEの2.5インチのもので、側面パネルの一部分だけが外れるようになっている。
このパネルはフックで引っかかっているだけなので、グリーンのスイッチで開放ラッチがはずれると、ご覧のようにぺろん、と外れる。
そのパネル上にHDDは固定されており、専用品と思われるIDEケーブルで本体とつながっている。
(このケーブルだけでつながっている状態なので、あまり乱暴には扱わないほうがよい)
IDEの2.5インチHDD。
容量はオーダー時のカスタマイズもあるのか、ほとんどバラバラ。時代を感じさせるが数10GBから100数十GBということが多い。
自分は所有している複数台の条件をなるべくならすために、ヤフオクで中古の同容量のものを台数分落札して交換した。
IDEケーブル。
ノートPCなどでよく見られるようなプリントタイプっぽいケーブル。
形状からおそらく専用品と思われるので、ここを破損させると悲しいことになるので扱う際は、やや慎重に扱ったほうが良いだろう。
2.5インチIDEのHDD。
取り外せるようになっている、側面パネル上の金具に固定されている。
上述のIDEケーブルのコネクタからはずせば、パネルごと本体からフリーになるので、その状態にしてから交換などは行うことに。
つづいては、本体正面向かって右側=CPU,メモリ等へアクセスする側のパネル。
開放のコツとしては、横置き+背面手前にして、上述の緑色のスイッチを右(縦置だと上)に押し込みながら、パネルを機種前面に向かってスライドさせてやる。
その際に、若干パネルを本体に押し込むような感じでスライドさせると外れやすいかもしれない。
(固定金具の形状上)
パネルをはずした状態。
CPU、メモリ等へのアクセスはこちら側。通常のPCでマザーボードをいじる感じの作業を行う。
この写真だと右手に当たるメッシュ上の部分が、縦置にした際の天板部分。
また、CPU(プロセッサ)はこの大きなグリーンのカバーの下に隠れている。
プロセッサを覆うカバーをはずしたところ。
プロセッサのカバーは、廃熱ファンも一緒に固定されている。
おそらくABS樹脂的な材質で、これも突起だけで固定されているので、マイナスドライバなどを使えば、さほど苦労せずに空けられると思う。
CPUファンはたいていほこりだらけなので、要注意。(苦笑)
CPUを覆うヒートシンク。
通常のPCのようなシンクの上につけるようなファンは存在しない。
このシンクを外そうと、ぐりぐり引っ張ってると、たいていCPUもグリスに引っ張られて一緒に引っこ抜ける(笑)。
845とかのチップセット時代のPentium4なので、Socket478だったはず。
その側面にはメモリスロット。
正面から見てフロントパネルの裏手に当たる。
スロット数は2。搭載上限はたぶん4GBとかだが、その場合、2GBのモジュールx2とかになるので、コスト的にあまりおいしくない。
(中古でもあまり値ごろ感のある2GBモジュールはないと思うので)
ポピュラーな「DDR PC3200」のメモリ。
上述の理由で、現実的なメモリの上限は2GBぐらいだろう。(1GBモジュールx2)
また、中古でメモリを漁るときはECCの有無に注意。
よく「お?やすいのあるじゃん」と思うと、たいていECC付きのメモリで、これは普通のデスクトップPCではほぼ使えない。
(ECC付き=サーバ用のエラーチェック機能付きメモリということなので)
最後はボタン電池。
ボタン電池は、そうそう交換するモノでもないと思うが、なにげに上記のCPU全体を覆っているグリーンのカバーを外さないと、交換がしづらいのが難。
電池自体はコンビなどでも売っている「CR2032」
とまあ、メンテするときに参考になりそうなことを、ざっとまとめてみました。
この Optiplex SX シリーズはその筐体サイズの小ささと、なにげにデザインが良いのでよい機種だと思うのだけれど、いかんせん、性能的にもう引っ張れる余地がないのがつらいところ。
以前なら「サーバに」と考えた際に、この小ささが武器ではあったんだけれど、これだけ小型なPCやそれに順ずるがジェット類があたりまえのように世間に溢れていると、正直もうあまり魅力のある機種ではなくなってしまっている。
しかし、そういった小型のガジェット類にはないインターフェイス類と、枯れた仕様というのは、いろいろと基本的なことを勉強する用には、まだまだ使えると思う。
もしなにかで手にされることがあった場合、本記事が参考になればこれ幸い。