特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技/東京都現代美術館

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観にいってきた@水曜日。



『館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技』
東京都現代美術館にて。



昨今のCG技術の猛烈な発展とそれに伴うコスト減で、手間ひまコストのかかるこういった特撮技術が使われることも少なくなってきた。

そういうこともあってか、これらの”手造り”の造型に大きく影響を受けてきたであろう世代の代表である庵野氏責任監修による展示。

自分ももちろんそういうものをみて育った世代の端くれである+個人的にこういう造型がすき、ということもあり見に行ってきた。

東京都現代美術館に行くのは今回が初めて。
調べてみると微妙にアクセスが悪く、自分は東京駅からバスで。運賃は全区間200円。

ちなみに運賃は前払いな?(前から乗り込んだときにわからなくて払わずにのったのに運転手さんなにもいわないんだもん、降りるときにわざわざ聞きに行きましたよ、ええ;)



(ちなみにこれはミニチュアセット・・・・・ではありませんw)


バスだと美術館前に止まってくれるので非常に楽。
ただ、本数が少なくて、ちょっと時間押し気味で入館。
閉館までの時間が1時間ほどしかなかったのが誤算だった。入館料1400円也。

展示は1階部分と地下にわかれ、地下2階のフロアでは実際に撮影できるセットが組まれていた。

特技の歴史をたどるような形で、これまでの番組で実際に使われたプロップやレプリカ(ガレージキット)の展示があり、それらが一堂に会することで、なによりその多彩な発想の歴史に軽く感動を覚える。

いわゆる戦隊シリーズなどが出る前の単体の巨大変身ヒーローモノなどのマスクがずらっと並んでおいてあるのをみると、ある意味なんか昔のローマ彫刻や甲冑の展示を見てるような気分にすらなってくる。

もしこれがこのままの形でのこり、千年、二千年後の人たちが見れば、そこには過去の人たちが信仰した異形の神々の像として映るのではないか。

そしてそんな気分を端的に形にしてくれたかのように、展示内で上映されるのが、本展示の目玉でもある『巨神兵東京に現る』というショートフィルムだ。

一見してなによりも感じたのは、肝心の特技よりなによりそのフィルムのもつ”雰囲気”。

これがいまこの2012年という時代の空気のようなものを、凄く反映しているような気がするのは気のせいか。

先ほど異形の神々と書いたが、まさに神についての一本でもあった―神は祝いもするが祟りもする。

そのことを我々は少し忘れていたのだろう。

ほかにもウルトラシリーズの例の飛行プロップや、ゴジラやキングギドラ、さらには近年の特撮映画の白眉・平成ガメラシリーズの実際に使用されたと思われるスーツなど、まさに盛りだくさん。

正直1時間ちょっとでは、時間が足りなかった。
(巨神兵のメイキングビデオも流れていたんだが、残念ながら見てる時間がなかった)

そして展示が終わったところで、実際に撮影してもよい破壊された街のセットが用意されている。

ホールの小さめのエントランス的な空間を埋めるような形で用意されており、なかなか楽しめた。







個人的にもう少しゆっくり見れるように考えていくべきだったな、という感じではあるが、今しばらく会期はあるようなので、チャンスがあればもう一度いってみるつもり。

帰りは徒歩で錦糸町まで歩いたんだが(これも誤算でえっらい時間がかかった)、途中の合間合間に東京スカイツリーが見える。

これまでフィルムの中の怪獣たちが破壊してきたのは、首都・東京のシンボルである東京タワーだったが、これからはこのスカイツリーに変わるのだろうか?

ただそれが、この展示のような現物の造型で作られる可能性はおそらく低くて、そしてなによりも、どっちかというと、悪の司令官とかが最上階で待ってそうな雰囲気なんだよなあ>スカイツリー

これも去り行くものへの、ある種のノスタルジアなんだろうか―。

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