Amazonのプライムにて。
当初見る予定はなかったんだが視聴期限終了のリストみてて「すわ!?ケイト・ブランシェット様が主演とな!?」ということで視聴。
結果、思わぬめっけものでした。
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最初なにがびっくりしたって、ちょっと前の映画なのでブランシェット様お若けー!?ということでしょうか。ここでは三児の母で少し前に夫を事故で亡くしたシングルマザーという。そういう設定を反映してか、服装もすごくカジュアル・・・というか一歩間違えると粗末な感じ。で、最初みてて「ブランシェット様にこういうカッコはあまり似合わ…」とか思ってたんだけども、そこはさすがブランシェット様!
作中ではその三児の母・・・でありつつも―というかここがキモなんだが―フォーチュンテラー「占い師」で生計を立ててるんですね。ほんでそれがいわゆる実際に「見える」タイプの。その能力ゆえ、いろんなトラブルを抱えている人から頼られるし、逆に作中でのメインとなる殺人事件が起きた後にはその能力故に不利な立場に追い込まれてしまう。そういう力は持っていてもありふれた普通の人間、それも子供を抱えたせいいっぱい生きている母―このあたりの演技はさすが・・・なんですが、やっぱりブランシェット様の真骨頂が発揮されるのはその「見てる」ときの表情。ぜったいあんな顔やもん、なんか見てて当然でしょー!?という説得力をもったお顔は、やはりこの方にしか出せない、さすがガラドリエル様!(違
そしてもう一つ本作について特筆しておくべきは、そのブランシェット様という才能を十分活かすヒューマニティにあふれた、非常に秀逸な脚本だろう。この人間ドラマの描写の部分こそが本作のテーマであり、フォーチュンテラーであるとかスピリチュアル的な能力とかいうのはそのための仕掛けに過ぎない。
この手の映画では「ああ、よかったな~」という感じで終わることはあっても涙することはあまりないんだけど、本作は久々に泣きましたわ。
(これは自分が無私の献身とか虐げられてる人のめいいっぱいのお返しとかに弱いからだろうとは思うけども)
あと何気に本作はキャストがかなり豪華である。
DVを受けてるお得意さんがヒラリー・スワンクだったり、そのDV夫がキアヌ・リーブスだったり―どちらもけっこうはまり役だった。
ということでなかなか個人的にはあたりの一作。惜しむらくは演出とか画作り的なところがもう少しレベルがあれば、もっと話題になってたかもしれないなー、とは思う。しかし脚本の良さがそれで損なわれているというわけでもないので、普通に良作といってよいだろう。
みれる機会があればご覧になって損のない一本かと思う。
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