バトルシップ/ピーター・バーグ

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非常にアホな映画である(笑)。けどこのアホさ加減・無邪気な正義というのはアメリカという国の力の源泉かもしれんなあ。

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地球と非常に近い環境を持つ惑星を発見した人類は、その惑星へ向けて通信波を発した。しかしそれに応えて地球へとやってくる5つの飛行物体。奇しくもその飛来先では米海軍を中心とした環太平洋諸国の軍事演習(環太平洋合同演習=リムパック)が行われていた。異星からの飛来物の発した電磁フィールドの中に閉じ込められたUSSジョン・ポール・ジョーンズほか3隻は否応なく飛来物との接触することとなったが・・・。


すごくアホらしい、アメリカらしい映画である、良くも悪くも。
異星人いそうな星に電波打ったら宇宙人の先遣隊やってきました、なんか接触しに行ったら戦闘になりました、向こうは強くて味方やられましたけど知恵でなんとか逆転しました!どうもあいつらはハワイの電波塔使って仲間呼ぶみたいです、けど止めるための軍艦全滅しました!もう駄目だ!?いや、ダメじゃない!戦艦(Battleship)ならそこにあるじゃない・・・。

と、そういう映画なんだけども、音楽軽いわヒロインのおねーちゃんのおっぱいでっかいわ、そのお父ちゃん怖そうなリーアム・ニーソンだわ、傷痍軍人のおっさんが異星人と格闘するわなんかもうこう突っ込みどころいっぱいな映画なんだけど、決していやな感じの映画ではないのだな。

ひとつは浅野忠信が準主役に近い扱いで出ずっぱり=日本に対する扱いのよさ、ということもあるんだけれども、こういう系統のアメリカ映画に流れる陽気な正義感、とでもいえばよいか。
そんなものが絵空事であるのは分かっているし、その裏表としていまのアメリカの暗黒面があるのも承知だが、それでもこういった正義を堂々と・大っぴらにエンターテイメント作品として作れるということと、話中の至る所で出てくるが、先人への敬意というか「国に貢献した人たちを純粋に敬う」というか、これは俺たちの国の誇りなんだぜ、というのを素直に出せるというのは、正直うらやましいと思った。

たしかにこういった単純さは一つ間違えてこじらせると、昨今のどこかピントはずれな排外主義的な右翼思想になりかねないのだが、こういった連綿と続いているものとしての社会の中での「歴史」、自分たちは戦って国を作ってきた・勝ち取ってきたんだぜ、という感覚は大事だとおもう。健全な自己肯定感覚というか。

まあそういう映画の中で日本人が重要な役割を振ってもらっている、というのもアメリカ人ならではの陽気さといおうか、懐の深さといおうか。
これもある意味先の大戦で、お互いガチに殴りあったからこそかもしれんなあ。
※ほかアフロアメリカンの射撃管制官のねーちゃんや、いかにもウドの大木っぽい白人のにーちゃん、それに先にのべた傷痍軍人のブラックのおっさんなど、浅野忠信を含めて多国籍国家アメリカならではのカラーも色濃く出ていたように思う。

なんにしろ馬鹿な映画だが、深く考えずにみるなら気持ちを上向きにしてくれる映画ではあると思う。
こういう映画はきらいじゃない。

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