目つきの悪いミクさん、本巻にて完結!
意外にもこんな深いテーマが隠されていたとは・・・・・。
むかしむかしのきょうのぼく 3 ~週刊はじめての初音ミク~ (愛蔵版コミックス) [コミック]
林 健太郎 (著)
ヤングジャンプに掲載されていた本作だが、この第3巻にて完結。
連載前のWeb連載から注目していたので、迷わず第1巻を買ったクチだが、正直どういうところに落としどころを持っていくのかな、というのはまったくこちらとしては考えていなかった。
なので、まず意外なほどきれいな感じに終わっている、加えてどことなく藤子不二男作品における異界の住人とのバディモノのラストを想像させる感じだったのは、意表をつかれた。
もちろんこのあたりは読む人によって受ける印象異なるだろうことは、あらかじめお断りしておく。
ただ、本巻巻末のこの公式PVのディレクターである四次元Pのインタビューを読むと、本作品がこのPVとセットでの企画であったとあかされていることからすると、あながちこの見方は間違っていないように思う。
そしてそこから意図する”別れ”というのは、じつはネガティブなものではなく、初音ミクという存在がより大きな存在になっていく過程で、不可避なものだ。
だから「むかしむかしのきょうのぼく」なのだろうと思う。
ある種”一つ上の階層”へシフトしていくミクさんの”甘く懐かしい日々の記憶”―。
それが本作のテーマだったということだろう。
ただ面白いのは、最後に新旧のミクが入れ替わるカットがあるように、常にミクは彼らの・自分たちの周りに居る、ともいえる。
そういう視点で、このPVをもう一度見てみると、より味わい深い。
最初に本作を選んだむかしの自分の勘をほめておいてやりたいと思う(笑)。
※2022/06 標題の表記を統一、リンク切れを修正─それに伴い一部構成を変更
初音ミクといえばこの漫画とは関係ないのですが、恐山・ル・ヴォワールと星めぐりの歌という曲はご存知でしょうか。
ちなみに私は、それぞれの原作であったり原曲のファンだから、そこから派生してヴォカロカバーされてることを知りました。
コメントありがとうございます。
前者は残念ながら知らなかったです。調べると2010年ごろの発表の曲ですね―その頃いちばんリアルの生活の方がばたついてた頃なのでボカロも有名曲おさえるのがやっとな感じだったので。
星めぐりの歌はボカロでなく確かiPhoneで単独のアプリになっていたのでそれで聴いた記憶があります。
飲マスクさんがたどられたコースのようにボカロはけっこう本歌取りというかマンガ・アニメを元ネタにしているものが多いハイコンテキストな文化なので、元ネタに疎いおっさんはついてくの大変ですわ、ほぼ脱落です(泣)。