この夏はひさびさに18きっぷ使ったので記録の意味でちょこっと書いておこうと思う。
今年の夏、本来は盆明けぐらいに北のほうへ行きたいなと思っていろいろ調べていたんだが、例の東北地方への台風連発で断念。
じゃあ代わりに、ということでいままで微妙に行けてない関東近県の場所や再訪したいところを回ろうかと。
考えたプランとしてはおよそ次の通り
・千葉~本納~鹿島
・江の島~鎌倉~横須賀~走水(断念)~横浜天王町
・水戸(弘文館・偕楽園)~笠間~小山経由で古河
・高崎~中之条~川越
・千葉~大貫~木更津
大きく分けるなら
1・「茨城(水戸)観光コース」
2・「弟橘姫由来の場所確認コース」
3・「もう一度行っとくかコース」
となるか。もう一度行っとくかコースは例によって江の島界隈(笑)そして久々の鹿島神宮。江の島はなにげにいまだ一度も行っていなかった「岩屋」を海上経由での逆コースを行ってみた。
ついでに鎌倉から横須賀へ抜けて護衛艦みて走水、場合によっては観音崎も目と鼻の先だしいいかなーと思ったがこれはいろいろ予定が変わって鎌倉は昼食のみ横須賀で折り返しその代わりに横浜天王町を差し込んだ。
上記の古河もこのケースで水戸・笠間コースの帰路で小山経由→古河で雀神社行っとくかと思ったらこれも時間の都合で断念。
予定をおおきく端折らざるを得なかったのはこれぐらいで、あとはおよそプラン通りに。
もちろんこまごまとしたところはいろいろ予定の変更もあったんだが、もともとかっちりではなくざっくりと回りたいところ決めてというスタイル。これで行くとどんなにミスっても「これはこれでOK!」となるのが強み(笑)。
で、結局以下の図のような範囲を回ったことになる。以下ざっくりと各行程の思い出・印象など。
※弟橘姫関連のものに関しては一つの記事にまとめたほうがよさそうなので、ある個所の同日に回ったところでも今回は割愛し後日別記事にて記載予定。
【江の島・横須賀】
いやあ、ほんとに好きだねえ、自分-と自分で突っ込みたくなるが江の島は大好き。今回も予定を埋める意味で組み込んでみたが、どうせなら・・・と「大船からの湘南モノレール」と「船で岩屋まで」を組み込んでみた。
モノレールは意外と違った景色が見れるのと思ったより早く着くので今後も選択肢としてアリかも。
とはいえ今回初めて行った「岩屋」。ここ、すごくいい場所だった。当日晴天でかなり気温高かったんだが「夏は涼しく冬は暖かく」のとおり洞内はすごく涼しい。また一部ろうそくをもって見学する演出があるので陰影礼賛な感じでこれも素晴らしかった。ただ一部狭くなっているので閉所恐怖症気味の人にはつらいかも。しかし役行者や弘法大師も修業したとの伝承あるだけに荘厳な雰囲気のある場所であった。
江の島は数回行っているが、今回この岩屋に行ってみて思ったのは、岩屋と島の各所にある神社は両方を一気に回るのはあまり向いてないかもしれないということ。もし回るとすれば正面鳥居から順番に辺津宮、中津宮、奥宮とまわり岩屋を経て船で帰るのが一番良いかと思うが、それをやるとほんと午前中から夕方前くらいまでかかるかもしれない、きっちり回ると。あと数回行ってみてわかったが、自分のようなおっさんおばはんは無理せずにエスカー(有料エスカレーター)使ったほうが幸せ。だが、今回たどった岩屋からの逆ルートだとそれが使えないので(エスカーは上りしかない)、その点からも岩屋と神社の参拝は分けるほうが―どちらか行きたいほうだけ行くほうがオススメ。
で江の島を出た後は江ノ電で鎌倉へ出、鎌倉でお昼を食べて横須賀へ。鶴岡八幡宮は江の島の岩屋が良すぎてちょっと時間超過したので今回はスルー、鎌倉はお昼だけだよ!?(泣)。横須賀線で横須賀へ向かうが距離短い割に切り離し等あると意外と時間がかかる。結果横須賀で軍艦見てきたんだが、これほんとに写していいのか?ぐらいの距離で護衛艦やら潜水艦見れる。駅を出るとすぐ先が公園になっているのだが、そこで写真撮っていると見知らぬ叔父さんが「あの潜水艦は新型のこくりゅう型だよ」と教えてくれるなど(あまり気の利いた返事できずに済まんかった、おっちゃん)。
予定ではここからバスで走水海岸まで行こうかと思ってたんだが、時刻表通りにバスが来なかったのと一雨来そうな雲が目的地方向に広がっていたので断念。横浜まで折り返し、横浜から相鉄線で天王町へと予定を変更した。
(天王町に関しては別記事にて)
【鹿島】
鹿島は前回行ったとき、震災の影響で大鳥居が修復中だったので修理完了後のちゃんとした姿の時に一度お参りしたいと思っていたので。あと宝物館の鯰絵ももう一度見たかったのもある。ただ当日前半に本納の橘神社回ったためちょっと時間が押したので微妙に予定が狂った。またお伺いした翌日が例大祭か何からしくてその準備で境内がいろいろとざわついている感もあったので博物館の鯰絵は今回はあきらめる。その代り要石にはしっかり柏手打ってきた。地震ダメ、ゼッタイ。
ここは基本的に神社も素晴らしいんだが、なによりも一番気に入っているのはその巨大な樹木の茂る境内の森林。そのスケール感はおもわず進撃の巨人の立体機動装置のシーン思い出す(笑)。ここはほんとに静かで落ち着く、というかしばらくぼーっとその場の静謐さに浸っていたくなる場所で、この森が鹿島神宮の最大の醍醐味かもしれない。脚を運ばれた方はぜひあの空間を体験されることをお勧めする。
当日は本当は鹿島→香取と回れればと思っていたんだけども、鹿島神宮の時点で午後半ばをけっこう回っていたので香取は断念。アクセスの弁が悪いというのもある(香取駅が最寄だが佐原からタクシーのほうが行きやすいそうな)。
【水戸・笠間】
水戸はかねてから一度行ってみたいなと思っていた場所だったので今回初チャレンジ。で、早めに出たら余裕ありそうなので帰路にほか寄れそうなところないかな?と探したら笠間に笠間稲荷というのがあるらしい―よっしゃ追加てな感じで。
しかし初の水戸だったが、この街はいろいろと感覚的なトラップにひっかかって結構大変だった。なにが大変だったかというと、街の道路のつくりなどと史跡建造物とのスケール感の違いといえばよいか。要は「ふつうこの手の古くからの街ならこういう作りしてるだろう」という読みがあまり通用しなかった。まずしょっぱな向かった弘道館。ここへのアクセスで迷う迷う。なぜかというとマップに書いてある道路の幅のイメージよりも狭い感じの道が最短ルートで、ふつう考える大きめの道路からのアクセスがことごとく外れたこと。距離からすれば徒歩10分強と踏んでいたのが迷ったせいで30分近くかかった、幸先悪い(泣)。しかし弘道館はなかなか面白い感じの場所で―いわば昔の大学・大学院なわけで―当時を想像しながら実際の建物内を見物できたのはよかった。庭そのものはすごく感動するというわけではなったんだが、建物との関係性を考えて庭をみると当時の建築哲学のようなものが見えてきて面白い。そして帰りも若干迷い気味だが、結果弘道館併設らしき鹿島神宮の支社があってニンマリ。写真撮れなかったがお手水ではヤモリが出迎えてくれましたとさ(先日ご本家にちゃんと挨拶しといたからだろうかw)
続いて偕楽園へ向かうがここでも罠が(泣)。行きの車窓から駅があるのでJRから行けるのかと思いこんでたのが「期間限定駅」らしく電車ではいけない(号泣)。そして歩くには微妙な距離・・・。仕方がないのでバスを使って向かうが、ここも実は庭というか森というか、それ自体はあまり感銘を受けなかった。が、しかしここで一発大逆転なのが園内にある好文亭!ここが素晴らしかった。いわゆる娯楽寄りの行事を行うための藩の別邸のような小さな屋敷ということかと思うが、もうここのつくりが素晴らしすぎて・・・。おまけに2階まで上がれるようになっていてそこから眺める千波湖の景色は文字通り最高!何気に配膳のための(当時式の)エレベーター的なものもあったりしてそこも面白かった。照明も気を使っていて何気に陰影礼賛な感じで雰囲気抜群。こんな場所があると知っていれば真っ先にここに来たものを・・・・・。千波湖も実は見たかったんだけども、好文亭を出てここでまさかの突然の雨。雨に追われるようにして結局水戸をを離れて笠間へ(結果的にこれが時間的にもよかった)。
で、笠間。目的地はお稲荷さんだけだったんだが、駅からのアクセス悪い・・・。タクシー使おうかと思っても走ってない・・・。ちょっと行ったところにタクの営業所あったがおっさんども客に気を配ってる雰囲気もなさそうなのにムカついて歩くことに(笑)。直線およそ2キロ弱ほど?鳥居が見えてああ、中ぐらいの神社かなと思ったらでかいぞ、笠間稲荷!?ここが面白かったのは道中歩いた町の寂れっぷりと対照的な神社の豪華さ(慢性的に参拝なりする人がかなりの数いないとこれだけの設備維持できないと思う)。なにより面白かったのは境内の一角の狭いスペースにいちおう仲見世どおりがあったこと。なぜこんなコンパクトなスペースにごっちゃり仲見世!?という感じ。この感じの面白さだけで足を向けた甲斐はあったかな。そこでソフトクリームを食べつつ休んでいるとお猫様にも遭遇。しかし帰りも当然歩いて帰る・・・・。
さてここから予定では小山→古河→徒歩で雀神社と考えていたのだが、小山を出た時点で17時を回っていたので雀神社は断念。神社を目的地にした場合、日が暮れてから行くのはあまりよろしくないのでそこだけがネックか。
(第一17時前後で閉門するところが寺社には多い―雀神社はあけっぱなところなので行けたかとは思うが)
【川越】
これも午前に群馬の高崎の向こうは中之条の吾妻神社を回って、その帰路でよろうとプランニング。ただちょっと事前のリサーチが甘かったせいで若干「行っただけ」的になっちゃったところも無きにしもあらず。
午前中の中之条は目的の吾妻神社には問題なく到達。しかしもう一つ回ろうと思っていた近くの神社は地図読み違えて断念。高崎まで戻りお昼なので食事処を探すが、電車の乗り継ぎの時間を考えると意外と選択肢がなく、結局駅のフードコートで天そばという敗北感、ぐぬぬ。メシと宿に関してはもう少しスキル伸ばしたいところ(泣)。
で高崎から両毛線で先日の小山→古河のリベンジも考えたが、自分は乗車距離で喜ぶタイプの乗り鉄でもないので予定通り大宮→川越へ。川越もJRからは観光地である蔵の街やら川越城址は遠いので巡回バス。あ、そうそう今回全般に言えることだが観光地のバスって巡回パス的なもの出しているのがほとんどなのね。今度からはそういうものもうまく使いたいところ。
バスで博物館前で降りて川越城・・・へ行くはずがなぜか迷って明後日の方向いったらなぜかでかい氷川神社に遭遇。全然予定になかったがとりあえずお参りはしておいた。反転して川越城。ここも弘文館や好文亭と同じく江戸時代の平屋的な建築で今回何気に建築物しばりになってたなあ(笑)。ここは弘文館とは違いいまでいうところの知事公邸のような感じか。広さはかなり広かったしライティングも同じく陰影礼賛な感じで素敵。ただこれという目玉もなかった感じなのは若干残念。ついですぐそばに神社あったので寄ってみるが改装中。近くの碑文読むと「通りゃんせ」の童謡の由縁の地だとか。ほか七不思議などの碑文もあり、そういうスポットなのかね。
もうこの時点でけっこう日が傾き始めているがいちおう蔵の街も見ておきたいので徒歩で引き返す。しかしこの蔵の街、もろ交通量の多い車道の両脇に展開しているので、正直あまり旅情はわかず。おまけに時の鐘も改装中とな!?加えて時間的に史料館てきなものも閉館時間を考えると入ってもゆっくり回れなさそうなので、ひととおり表通りを眺めて駅まで引き返すことに―まあここは比較的近いのでまた来やすいし。
とまあざっくりダイジェスト気味でまとめてみた。
上記一連の中で個人的にすごく良かったのは偕楽園のなかにあった好文亭。あと江の島の岩屋もよかった。面白さでいうと笠間稲荷の仲見世も一見の価値はあるかと思う(駅からの弁悪いのが難点だが)。そして定番ではあるが江の島そのものと鹿島の森はチャンスがあればまた何度でも行きたいと感じる場所なのでお勧めしておく。
いちおう18きっぷをきっかけにしていろいろ回ってみたワケだけども、別にそれぞれフツーに旅行として行ってみても面白いと思う。その際はこういう駆け足の旅にもならないだろうから食事するところなども事前にリサーチしていかれるとけっこうおもしろい旅行はできるんじゃないかな、自分は当分この貧乏旅行のスタイルで行くかとは思いますが(苦笑)。しかし個人的にはメシの問題はスキル上げたいねえ(泣)。
残りの弟橘姫関連の場所を回った分は後日別記事にて。
とりあえず今年の夏はきっぷ使いきれたよ、よかったよかった!