先日の鳥取行に刺激されて乗り鉄熱がぶり返してしまったので、大阪からの帰京にかこつけて「どっかいけないかな~」と発作が(苦笑)。
ということで東京へ帰る当日、素直に新幹線に乗らず、なぜか琵琶湖西岸を行く湖西線にw
その日は台風が西から接近中で曇天。
「どっかいきて~」となったものの、天気が正直どうなるかわからなかったので様子見しつつすすむことに。
まず第一の選択肢は「北上するか東進するか」。
東進するとおなじみの米原~名古屋コース。そういや元関西住みの割には湖西線余り乗ったことなかったな~と。
なので最悪湖西線で琵琶湖をぐるっと回ればいいかと判断、湖西線で進むことに。
しかし実はここがこの日で一番天候悪くて正直不安いっぱい。曇天に続く曇天、おまけに暗い琵琶湖の湖面がよけいどんよりとしたムードを漂わせる(苦笑)。
救いは旅行客と思われるおっちゃんおばちゃんたちが同じように天気を気にしつつ強行するような話題で車内で盛り上がっていた点か。
そして「晴れんな~」とずっと思案してるうちに湖西線から琵琶湖線で米原方面へ抜けられる近江塩津にいつのまにか到着。
塩津まで来たの初めてだったんだけど、ここが乗り換え駅とは思えないほど寂れた感じ。
しかし天候は微妙に雨がやんできている。
この時点でまだ少しの逡巡はあれど、直通の敦賀行きに乗っていたので「迷わず行けよ、行けばわかるさ!」てなことでそのままGO!
そしてその近江塩津よりもさらに寂れた山間部を行くと、また山の中を延々と行くのか~と思ってたらけっこう長めのトンネルに。
トンネル長い、トンネル長いよ~!?あ、トンネル抜けた、あれ、雨やんでね?
とか思ってるとあっというまに敦賀でした、敦賀近すぎw
まあなせば成る、なさねばならぬ何事もって奴でしょうか(苦笑)。
ここで乗換に30分ほど、駅員さんに到着ホームを確認し、ここでは難なく次の電車の座席を確保。
この間の待ち時間で地元の駅で買っておいた菓子パンもぐもぐ。
そうこうすると出発時間。周りの座席もけっこう普通な感じの乗客の皆様で埋まっている。
出発すると「ぬわー!?また長いトンネルかー!?」ほんとこれも長かった、ほとんど地下鉄w
そしてここでもトンネルを抜けるとすぐ次の駅に到着。ちょっとこのあたりのトンネルの多さは意外だった。
しかしトンネルはこのあたりでおおよそ打ち止めのようで、以降は普通の田園風景を行く。
山陰と違ってここでは逆に平地が続く。
しかし携帯の電波は3Gほとんどやはりこのあたりはまだ整備が行き届いてないんかしら?大きな支障はなかったが、現在位置のマップ確認の際はすこし手間取った。
そうこうしていると次の乗り換え駅・福井に到着!
丁度お昼頃だったので福井のホームで立ち食いそばもぐもぐ。
味は正直いまいちだったけども、傍で聴いてる難癖気味のおっさん客をあしらうおばちゃんの手際の良さに思わずにっこり、おばちゃんGJや!
腹もふくれて座席も確保し、さらに北上。
ここでもあまりに平地が続くのでイライラw
しかしよく考えてみるとこれだけ平らな土地があるというのはけっこう国内では貴重だなと思い返してみたり。
こういうところは米どころなんかなとか考えたり。
こういう田んぼの中に神社とかお墓というライフスタイルはなぜ日本どこいってもいっしょなのかなと考えてもみたり。
そうこううだうだしていると駅名に「加賀○○」みたいなのが見えはじめテンションあがる。
かの前田家の加賀の国ですよーうひょー!
とかいってるとそこからあっという間に金沢着!
ずば抜けて大きい駅ではないのになにこのゆったり感というかハイソな感じ、それも今出来の安っぽい感じじゃないのがなにげにすごい。
普通はその場の空気から浮いてることが多く感じる駅前の謎の鉄骨オブジェもあまり浮いた感じしない、すぐそばのバスターミナルと不思議に調和してる。
とりあえず今回の目的は兼六園を見ることなので、構内のコインロッカーに大きなほうの荷物を放り込み、バス停へ向かう。
このコインロッカーも物理的なキーのないタイプでレシート式だよ!?おっさんハイテク慣れしてないよ、ドキドキだよ!?(違
バスは兼六園までの循環バスも出ているし、通常のバスもある模様。
待ち時間少ないほうの通常バスで。どちらも兼六園までは200円らしい。
金沢の駅前を走るが、これから向かう兼六園以外にも見どころいろいろありそう、途中大きなお寺らしき屋根も見える。
商店街もすごくこじゃれていてきれい、全体として待ちのセンスが凄くいいように感じる。小京都といわれるだけあって、確かに京都に似ている部分もあるんだが、京都よりも乱雑でなく統一感があるというか。おなじ「和」のテイストであっても古臭いそれではなく、その感覚をたもったままよりモダンにアップデートしたと言えばよいか。もっと俗っぽくにいうと「地味派手」というか(笑)。
もしデザイン・美術関係の仕事で生計立てていたならこういう町で生活するものいいよなーと思ってしまった、冬厳しそうだけど(苦笑)。
そうこうしてるとバスの窓越しに城壁とおぼしきものの混じった公園のような光景が見えてくる。
すわ!?兼六園か!?と思ったらバス停もう少し先、文字通り浮足立ってしまいました、冷たい目で見た運転手さんサーセンw
その公園通りの坂を下ったところ、兼六園下というバス停で下車。
ここから案内図を見、脇の石段をのぼって兼六園入口へ。
で、兼六園ですが
いやー!?これなんていう天国?
まあこれも自分がおっさんになったころわかる感覚ではあるんだろうが、金沢についてからずっと感じていた地味派手感というか、ぱっとみは和やかな感じなんだが、どこもぼやっとしていない・とがっているみたいな感覚、そんなに日本式の庭園に詳しいわけではないけどこれは正直感じ入りましたわ。
もちろんそれもいま現在こうやって多くの観光客が訪れ、絶えずメンテされているから故だろうけれども、それにしてもこの基本を作ったこの国の御先祖様たちの美的感覚というのはすごいと思う。
庭園を奥まで進み、一旦出て(入場券があれば再入場可能)「金沢」の語源となった井戸の近くにある金沢神社へ。
ここは穴場というかあまりここまで人が来ないのかひっそりとした感じ。しかし朱塗りの境内は鮮やかでなんか縁起よさそうな感じが伝わってくる。
そこから伏見稲荷のような小さな鳥居の連続を下っていくと金沢の語源となった井戸。ここは特に神社というわけではないんだろうけども、縁起の良い場所のせいか皆お賽銭を投げいれてらっしゃる模様。自分もある意味フツーの日本人らしく(笑)皆さんにならってお賽銭を入れて柏手を打っておく。
ここから再度折り返して兼六園の中を再度見物し・ため息つきつつ出入り口近くまで戻ってくる。さすがにちょっと疲れたので抹茶アイスもぐもぐ。
アイスくって一休みしたら気力戻ってきたので、兼六園を出て金沢城址へ。
金沢城の入口へは目と鼻の先なんだが、下に自動車道路がとおっている陸橋を通ってお城まで行く、というのがいかしてるなあ。
で、ここもどうやら兼六園の入場券のまま入れるのかあるいはそういったもの必要ないのかそのままするっと入れるようになってる。
この日見た金沢城は位置的にいうと石垣の上に乗っかってる部分から見はじめたことになるせいか、お城というかやはり兼六園の延長とも言えるひとつの公園という感じの印象が強かった。もちろんその素晴らしさの意味でも。
大きな城門がいくつかきちっとした状態であり、時間の関係で中は見れなかったがいちぶの設備も見れるようになっているようだ。
で、このあたりが先ほどのとんがったという部分につながるのかもしれないが、なんと門の脇の解説板見るとARコード!いわゆるVRアプリがあるようで、思わずその場でダウンロードしてしまいましたがな(結局これは時間の関係でほとんど使えず)。
要はこのアプリ、解説を兼ねたバーチャルスタンプラリーのような内容らしい。知ってれば事前にダウンロードしてたんだがなー!?くーっ。
そんなこんなでお城の中をニヤニヤしっぱなしで通り抜けると、もういい時間で日が暮れはじめようとしている。
思えばこの日は西から台風が来ているとのことで、事前情報では雨という事だったんだが、おかげで一切雨には降られなかったなあ、ありがたや。
これはまた来ずばなるまい、と決意を新たにお城を後にする。
まずは駅まで戻るバス停を探すか~と歩きはじめるが、意外と車通りまでかかってしまった。
途中、自分の18きっぱーの師匠であるのいずさんより晩飯オススメ店舗をわざわざ教えてもらったんだが、地図で確認してみると現在地から残念なことにお城・兼六園を挟んで正反対の位置に。うぬー!?なんという生殺しw
もう一つお勧めいただいた近江市場も「この時間だとしまってるかもー」のお言葉通りけっこうお店しまってました。
数店舗やってることはやってたんだが、周りが店じまいしていく中で晩ごはん食べたくないので(苦笑)仕方なしに商店街抜けた車通り周りの店舗覗いてみるが、こじゃれたカフェはあれど、ご飯によさそうな場所はなし。
仕方なくどっかないかなーと歩き続けていると「あれ、これ行きのバスの中で見た・・・え、けっこうじゃあもう駅近くない?」
そう、意外とお城のエリアが広かったせいか、バスに乗った距離の2/3ぐらいをもう戻ってきてたのです。
「と、なると歩くしかあるまい、駅までw」
ということでひたすらgoogleマップ見つつ、駅まで。
電車の時間も歩いても少し余裕がありそうだったので、ガシガシ歩きましたよ。
で、あっさりとおそらく10分もかからず駅前まで。
少しご飯食べてお土産買うぐらいの時間はありそうなので駅中のお店でいいところないかな~ととりあえず探してみる。
さすがに旅行先まで来て大型チェーン店もなかろう、と思ってたらけっこう店選びに苦戦。あまりここで時間を食うとゆっくりご飯を食べる時間が~と思い飛び込んでみた半分カフェみたいなカレー屋さんがけっこう当たり。
まあ歩いて疲れてて塩分ほしかったということで余計に美味しく感じたんだと思うけど、金沢黒カレー+メンチカツトッピング、ドリンクにアイスティー。
このアイスティーも一風変わっていてレモンががっつりはいっていてほとんどレモネード(笑)。疲れた体に程よい酸味と甘さがばっちり。惜しむらくはもうちょっと量ほしかったかも(苦笑)。
で、いちおう月末も近いので大家さんに家賃払いにいくついでがあるのでお土産でも買っとくか~と駅中の売店を見たんだが、ここがもうねえ・・・全体のセンスが凄くいいのよ。
ひょっとするとこんなにハイソな感じの駅構内の売店街って初めてかもしれない。
ちょっとした高級旅館のそれをもっとハイソにした感じですごく品がいい。上に書いた地味派手に通づるというかね。
で、そろそろ新幹線の時刻も近づいてきたので改札をくぐり、新幹線ホームへ。
ここも新しい成果非常にモダンできれい、素晴らしいなあ・・・。
で、待つこと少しで来ましたよ北陸新幹線、ぐへへw
なんと今回はきっぷを早めに買ってたせいか、先頭車両ですよ!ワーイw
途中台風の影響で数分の遅延は発生したものの、長野、高崎、大宮、上野と通り、無事東京まで約2時間半ほどで到着。
時刻が時刻だったのでほとんど外の景色が見れなかったのは残念だけど、この時間の短さはすごいなあと思った。
これ、ほとんど大阪へ新幹線で出るのと変わらない時間なわけですよ。
金沢ではもの凄く外国のお客様多かったし、それもあの街全体の雰囲気を考えれば至極当然。
これからオリンピックに向けておそらく日本への観光客増えると思うんだけど、これは強い武器になるだろうなあ。
ということでほとんど思い付きで出かけた旅だった割に、意外に得るものが凄く多い場所でした。
文中でも書いたけれども、これはまた何度かいっちゃいそう(苦笑)。
この近さと金額であれば、行く価値は十分あると思いました。
今回のように18きっぷ併用すれば意外とコスパと楽さを並立できそうだし、それ抜きに正常価格でいっても十分価値のある場所かと。
ぜひ金沢・北陸未踏の方は、うまくこの新幹線などをつかって旅に出られることをお勧めしてみる次第。
紅葉の季節なんて最高だろうな~、すぐにでも行きて~!?
いや~えがった、えがった。
秋は兼六園の紅葉ライタアップがキレイだし、
冬は雪景色がきれいなのと魚がうますぎて電撃が走りますw
あかんー!?そんなん聞いたらまた近いうちに行かんとイカンやないの~!?
この日はたまたまそういう気分じゃなかったんですが、魚・・・ほんとに美味しそうよね・・・(ジュル)
刺身大好き人間としてはぜひオススメの冬場の魚を堪能したいものでござりまするが・・・・・。
ううう、これは冬の18きっぷで行かねばならぬのか!?
またオススメのお店レクチャーよろしくです!