株主優待でもらえる年間パスポートの引き換えがてら観に行ってきた。
ずいぶん前に株主優待で国立博物館の年間パスポートとの引換券もらってたんだが、なかなか引き換えに行くタイミングがなかったので、先日引き換えに上野まで行ってきた。
この年間パスポートは文字通り1年間有効で、6回まで特別展も見れるということでこういった形でもらう分にはコスパ最強なので愛用中。
で、上野の国立博物館までいって窓口で引き換えてもらう。
見てみるといまは日本国宝展を平成館のほうでやっているようなので、ついでだから見てみることに。
今回の展示は標題からもわかるように、(全部かどうかは知らないが)国宝の一斉展示なので、けっこう体系立てての展示というよりも、なんとかテーマ性をもたせて並べてみた、という感じか。
目玉の一つは法隆寺の玉虫厨子だろうか―確かにこれは迫力あった。ただ本展が開催になってから間もないせいか、とにかく人混みが凄くて、大きく縦に展示スペース取ってるものはともかく、視線を下に見下ろすタイプの展示は行列が凄くてなかなかじっくりと見れない。なのでけっこう飛ばし気味に見たかも。
総じて思ったのは、書画などの展示物は―その背景を分かっていないといけないということもあると思うが―インパクト薄目で、どちらかというと金属系の加工品や、木工のそれが見ていて楽しかった。
今回の目玉の一つである最新の国宝指定のかかった善財童子立像や、その作り込みが半端ない元興寺極楽坊五重小塔などは見ごたえがあった。また同じスペースにあった広目天像が(自分の見間違えでなければ)ずいぶんと表現の違う2体が展示されていて「ノーマルモードとバーサクモード?」(苦笑)とひとり突っ込んでたのはヒミツ。
あと数は少ないがやはり刀剣類は美しい。来国俊の短刀や、その装丁が中二病ごころ満載な銀銅蛭巻太刀(丹生都比売神社蔵)などが素晴らしかった。
造形ということで言えば、展示上の順は逆になるが縄文のビーナス等の土偶や、銅鐸類も琴線に触れる。銅鐸の文様、モロ棒人間やん!?とひとりニヤニヤしてました、すみません(笑)。
ということで、なかなか体系だった構成がむづかしかったであろうことが想像できる展示だったが、いろいろと楽しめた。
ただ、その体系的なものがあまり見えなかった分、こういったモノの中に共通する日本ならではのメンタリティというのがなんとなく感じられたというのは、逆説的ではあるが興味深い。
そしてこれだけの文物を所持・保存・維持できている国である、ということはやはりすごく幸せなことなんだろうな、と改めて実感。
会期は12月の頭まであるようなので、興味のある方は覗いてみればいかがかと思う。
余談:
上記のようにけっこう混んでいたので、あまり解説文とか読めずに廻っていたんだが、ひとつすごく目が引き付けられた独鈷杵があって(金剛密教法具)あとで調べてみると厳島神社蔵でした(笑)。
やっぱりここの神社はなんとなくその選択眼の感覚が自分の感性にあってるのかもしれん。
また行く算段かんがえにゃ。