某「愛よ!」のキャラクターの某形態周りのデザイン元ネタらしい+そういやぼんやりとしか知らんわ・・・なので読んでみた。
クルミわりとネズミの王さま (岩波少年文庫) [単行本]
まあ某作品元ネタ・・・というのはどちらかというと、これをベースにした著名なバレエのほうだろうと思うんだけれども、それでもストーリーは同じ=ディティールの引用は見て取れた。
要は主人公の女の子がマッドサイエンティスト気味の伯父さんに新しくくるみ割り人形をもらって、そのくるみ割り人形は彼女のガラスの人形棚の新たな一員となるが、家に住み着いている巨大なネズミの王様との激しい攻防戦が繰り広げられる、といったあらすじ。
クララという固有名詞や、顎が砕けてしまってクルミが砕けなくなるとか、人形の近衛兵たち・・・といったあたりに某作品での引用・・・というかオマージュは見て取れた。
(どちらにせよ話の根幹にかかわるレベルのものではなく、デザインにおけるキービジュアルのモチーフとして存在しているということだろうな)
個人的には、途中まで「あの話だったかな?」と記憶にあったのがどうもこの作品ではなく「鉛の兵隊」のほうだったので「ありゃ、こっちだったか」という感じだが、なかなかイマジネーション豊かで面白かった。
ただこういう作品にありがちだが、当時ならではの比喩や隠喩、さらに夢と空想世界の叙述のあいまいさ=洗練されたものではない表現、ということで、頭をある程度働かせないと、けっこうとっちらかってすっと読めない箇所も。
先日たまたま読みたい記事があって『Moe』を買って読んだんだが、要はこういう童話・絵本の世界って「子供のため」とかいいながら、そういう大人の自己満足に終わってる部分もあるよな~?とか新年早々ひねくれたことを考えてみたり(苦笑)。
ただこういったジャンルで長い時にさらされながらも生き続けている作品というのは、やはりイマジネーションの宝庫であって、個人的にはまるで幻魔みたいなネズミの王様と、どう考えてもイカれてるマッドサイエンティスト風味なドロッセルマイヤー伯父さまが、非常にいいキャラをされていました(笑)。
しかし、バレエの楽曲のほうをYoutubeでみてみると「あーこれもかー!?」というぐらい知ったメロディのオンパレードでしたな。けど、穏やかな曲多くて、今回読んだイメージとはちょっと違ってて、そこも意外といえば意外だった。
※鉛の兵隊はKindle版があったので購読済み。あとで読もうっと。