ぜんぜん契約数分を見れてない(泣)月極めレンタルで。
ロードショー時結局見逃してたのだ。
原著の著者がシリーズ執筆中に急逝・絶筆となった”ミレニアム”シリーズの第1作。本国のスウェーデンにて映画・TVシリーズ化された同作のハリウッドリメイク版。
経済界の大物を追求し、逆に名誉毀損で有罪判決を受けた雑誌『ミレニアム』のエース記者・ミカエルは、国内有数の大企業を握るヴァンゲル一族の重鎮ヘンリックより、数十年前におきた一族内のある少女の失踪事件の再調査を依頼される。調査の途中、あと一手に欠けるミカエルは、自身を陥れるきっかけを作った調査員・リスベットに協力を求める。その特異な能力ゆえ、人間関係に難のあるリスベットだったが、事件の背後にある異常さと、ミカエルとの共同作業の中やりがいを見つけ、二人は事件の核心に近づいていく・・・。
サントラはフィンチャーの前作『ソーシャルネットワーク』に続き、NINのレズナーが担当。カバー『移民の歌』が流れるスタイリッシュな映像のオープニングだけでもはなぢモンですな、これは(笑)。
フィンチャー先生は、これまで「面白いんだけど、途中までがけっこうリズムに乗りにくい」監督さんだった、自分の中では。しかし前作あたりから、ちょっとそういうところが緩和されてきたというか、本作に関してはリメイク作品ということもあってか、非常にするっと見れる一本だった。
で、以前エイリアンの前日譚である『プロメテウス』見たときに、主演のノオミ・パラスが『ドラゴンタトゥー~』のリスベット役だったと聞いてたので、「またあのパワフルなねーさんでてくんのんかいな」と変な意味でどきどきしてたんですがあれ、リスベット可愛くね?
どうやら、ノオミ・パラスはスウェーデン本国版でのキャストだった模様。このリメイク版ではルーニー・マーラ嬢がいろんな意味できわどいリスベットを好演している。
物語の主役であるミカエル役はたしか新007のキャストであるダニエル・クレイグ。意識して彼の出演している映画を見るのはこれが初めてかと思う。実はニュー007の際のパブリシティイメージから、なんか華がない感じを受けてネガティブな印象を持っていたんだが、本作のミカエル役はすごくはまり役―というか、さすが007に選ばれるだけの俳優さんだったんだな、と印象を新たにした。
しかし、なんといっても本作は上述のリスベットのキャラクターが強烈過ぎて、真の主役は彼女の方だといわざるを得ない。
シックな単車とMacbookをあやつり、ぶっきらぼうに違法なことも平気でやってのける―しかし脳溢血で倒れたかつての保護観察員の手をさすりながら「わたし友達ができたのよ」、そしてなんといってもラストの不器用なけなげさ―。
こういう異形のヒロインというのは日本人の琴線にもろはまるんじゃないかな―鼻ピーとかは別として(苦笑)。
作品としても、さすがフィンチャーがリメイク引き受けただけあって、微妙にグロありーの、謎解きとしてもシナリオよく出来ておりーの、尺が長いわりに一気に見させる良い作品だった。
その後、停滞しているように見えるが、ハリウッド版全3作リメイクも、徐々には進んでいる模様。
次回は間違いなく劇場で見たいと思う。
※あ、そうそう。リスベットちゃん、作中の調査のシーンでものっすごい勢いでCLIでSQLデータベースコマンド打ちながら検索してました(笑)。
『トロン・レガシー』の時も感じたけど、最近のハリウッド、ここら辺のディティール徹底してるよね、さすがだと思う。