月極めレンタルで。
シン・シティ スタンダード・エディション [DVD]
先日見た『レスラー』でのミッキー・ロークが良かったので、その復活のきっかけとなった本作を。
元々アメコミ原作で、意図的に画づくりもそれにあわせてあり、コミック調。シン・シティと呼ばれる、暴力と退廃の街で生きる複数のキャラクターたちの生き様を、複数のエピソードを交錯させて描く一作。
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月極めレンタルで。
シン・シティ スタンダード・エディション [DVD]
先日見た『レスラー』でのミッキー・ロークが良かったので、その復活のきっかけとなった本作を。
元々アメコミ原作で、意図的に画づくりもそれにあわせてあり、コミック調。シン・シティと呼ばれる、暴力と退廃の街で生きる複数のキャラクターたちの生き様を、複数のエピソードを交錯させて描く一作。
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月ぎめレンタルで。
幾つかの賞を受賞、というのは納得。
が、素直にそのままうなずけないところもあった。
人が生きる意味とは、そして父と娘の物語でもあり、自らの人生を”戦う”人たちの物語でもあった。
あらすじは敢えてここでは書かずにおくが、こういった世間一般でいうところの”逆境”に生まれた人間にも、生きがいや、生き切ったからこその”意味のある人生”がある、ということを提示しているところには深く共感する。
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定期レンタルで。ツラい、ツラい一本やのー(泣)。
震災この方、なんか結構な割合でキツい映画にあたる。
(いや、自分で選んでるんですけどね;)
かつての花形レスラーだった男、しかし歳経るにつれて身体にはガタが来、これまで省みなかったいろんな物事のツケが彼にのしかかる。
その現実に彼は彼なりに向き合おうとするが、そんな彼の居る場所はやはりリングの上―そこしかなかった。
そういう話。
この前後から主演のミッキー・ロークは大きく再評価されたと記憶しているが、それも納得。
一度は頂点を極め、どん底に落ちて舞い戻ってきた彼だからこそできた演技だろう。
(そしてその全盛期の軟派ぶりからはほど遠い鍛えられた肉体の素晴らしさ!)
日本でもプロレスについてはやれ「八百長だ」云々の話がいつもついて回る。
ある文脈の上で、それは正しいのだが、作中、主人公はファンの期待を裏切らないため、常に身体を鍛え、肌を焼き、時には薬に頼ってまで”レスラー”の身体を維持する
こんなの「プロレス」そのものについて真剣じゃないと絶対できない。
決して人間として立派でもないし、「器用」な生き方からは程遠い。
けれど彼は彼自身の”リング”に対しては誠実だった。
それがたとえつらい現実から逃れるための手段であったとしても。
それを見せ付けるかのように、作中ことあるごとに、繰り返される無言の背中のカット―その肩幅のなんと饒舌なことか。
そしてラストのトップロープからのダイブとともにカットは暗転し、ブルース・スプリングスティーンの歌声が聞こえる。
美談でも、単なる愚か者の話でもない。
ただ、こういう生き方しかできなかった―ある一人の男の生き様の話。
たぶん女性が見てもあまりピンとこない映画かと思う。
逆にこれみてピンと来るという女性が近くに居る場合、その場合は慎重に対処したほうがいい。
なぜなら、その場合かなりの確率で、その人は慈愛に満ちたこの世の女神様か、DQN好きの地雷愛好家のどちらかだろうから。(苦笑)
ただ、たぶん男が見たら胸に痛い、けれどなにかを感じざるを得ない映画。
逆にこの映画を見て、鼻で笑うことしかできない男は気をつけたほうがいい。
なぜなら、その男はかなりの確率で、人としての経験の薄い若輩者か、小器用さしかしらない実のない男だろうから。
もしこういうやつが身近に居たら
「アホやのう」
そういつつも、うなづいてやる―それぐらいはできる男でいたいと思う。
そういう心持だけは忘れたくない。
そう思った一本。
レンタルだったり友だちに借りてたりのDVD。
どうもノリきれずに途中で止めていたのが数枚あったのでまとめて片付け。
パソコンでみると、こういうふうに、ついつい途中で止めれてしまうが、逆に倍速再生とかですっ飛ばしても見れる。
痛しかゆし。
オンライン申し込みのレンタルサービスで借りていたヤツだが、届いて「完全無修正版」とディスクに記載あり「?」
ああ、そういう話だったの?と思ったら後半重い重い・・・というか全編重いのなんの(泣)。
ナチスというと(その悪行含め)頭で考えすぎた世界を、現世に体現しようとしたインテリなイメージがあったんだが、現実は決してそれだけでは成り立っていない。そのことの悲劇。
ケイト・ウィンスレットが「知識」でない「知性」を体現していて素晴らしい。
ただ映画全体としては、すっきり感少な目。
まあすっきり終わるもんでもない・・・というテーマではある。
あとレイフ・ファインズは『ナイロビの蜂』といい、イギリス人とかドイツ人とか堅苦しそうな役やらせるとピタっとはまる。
はまりすぎ。
クロスロード
スティーヴ・ヴァイが出てるシーンとかはYoutubeで見てたりしたんだが、本編通しではみてなかった。
ちゅうか冒頭の展開のノロさと、のーてんきな「ほわいと~」「あんぐろさくそ~ん」な主人公の小僧に思い入れできず、途中でうっちゃってた。(どう考えてもあの演奏合戦小僧のほうが負けとるだろうが)
あとこれ、ウォルター・ヒルの監督作品だったのね、しらなんだ。
ヒルの大味さが裏目に出た一本か、はたまた低予算ゆえの雑さか。
とにかくシナリオがひどすぎ。
けど音楽シーンはまあみれる。このあたりは『ストリートオブファイア』の監督である面目躍如か。
けどこの時期前後のVAIってほんとカッコいい。ロン毛でいかにも「ロックスター」なオーラぷんぷん。
ただこの人の場合は、ほんとに悪魔に魂売ったといわれたとしても、「ああ、やっぱりなあ」と皆うなd(違
その意味でベスト・キャスト(笑)。
あとやはり正装したアフロ・アメリカンな皆様ってほんとおしゃれよねえ。
ファイト・クラブ
フィンチャー先生は冒頭で入り損ねると、リズム感が独特なので、ずーっとノレない羽目に。
正直、全貌見えてくるまでが長くてつらかった(泣)。
しかし、見終えてみるとこの演出、さすが!
どことなく『時計仕掛けのオレンジ』を髣髴とさせると思ったら、監督本人もそういってるし、キューブリック先生ご本人お墨付きですか(笑)。
個人的には記憶が錯綜する、改ざんされているという点で『メメント』に通づる点も感じた。
あと「ぶっ壊したい」願望としては塚本信也の『鉄男』シリーズにかぶるエンディング。
それだけ誰もが自己と属する社会に対する閉塞感を常に持ち続けている、ということなんだろうな。
「自分を変えよう」とするなら自己暗示的に見続けると面白いかもしれない。
しかしこういうどんでん返しはホントうまいな、フィンチャー。
そして主人公の彼女役がヘレナ・ボナム・カーターとはまったく気づきませんでしたw
素晴らしい、そして壮絶な一本でした。
ただし日本ならではの映画かもしれない。
日本の「世間」ならではの異常な部分が、確実にバックボーンとして存在する。
ただその点を抜きにしても、作品としてのその複雑な構造が素晴らしい―すべてかリンケージしている。
(たぶんモノをつくろうとしたことのある人間にとっては、最高峰の表現レベルじゃないだろうか)
そしてそのリンケージの中で、同じひとつの行動が、ある視点からは正しく、ある視点からは邪悪にすら映る。
見ている最中「Downward Spiral」 という言葉が頭に浮かんだ。
(ご存知の通りNine Inch Nails ’94年の大傑作アルバムのタイトル)
物語のアウトラインとしては、我が子を殺された中学教師(松たか子)が辞職の
挨拶として、教室で淡々と独白の「告白」をしてゆく―そういう形で進む。
―そしてそこには我が子を殺した生徒もいた。
あまりにも凄かったので、たぶん二回分くらい分量書いてしまいました、サーセンw
ネタばれはないように書いている―というか抽象論になっているが、興味のある方は
作品を見られてから読まれることを強く強くお勧めします。
(ヘンな色眼鏡をつけてみるともったいないので)