【レビュー】『F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER』永野 護

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なんと!連載止めずに単行本を出しただけにとどまらず!設定集までほんとに出ちゃいましたよ⁉
うれしいけどなにか天変地異起きないか心配だ(笑)。

今回の作品集はベラ国攻防戦での登場人物・GTMを中心にまとまっていて、単行本14巻の補完をなす内容となっておりバランスが良い。その分連載等ふくめて追っかけている層には若干新規なネタは控えめということになるが、所々で例によってブッ込んでできている(笑)。

特筆すべきは意外なほど早く超帝国の「セブンソード」の設定が公開されて行っていることか。
とはいえメインはベラ攻防戦なので、なにはともあれ単行本14巻を手もとにおきつつご覧になるのをお勧めする。

そして本作品集の最大の見どころはフレームランチャーの「赤い線」だ「赤い線」(笑)。
(いや、けどこの点すごく納得はする)

F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER
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永野 護
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【レビュー】『ファイブスター物語 14巻』永野護

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なんと・・・連載中断せずに単行本だしちゃったよ、永野センセ。なにか天変地異でもおこるのでは・・・(笑)。

前巻の大変更を受けてからはじめての大規模GTM戦エピソードである「ツラック隊」のエピソードがほぼまるまる一巻を占める。加えてこれまでによくあった巻中扉絵での設定紹介的なものが一切ないため一つの物語として非常に一貫性が高い「読ませる」編集。映画GTM以降のさまざまな改変がここにきてようやくある種の”型”として出来上がったように感じる。

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永野 護
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ミノグシア北部を劣勢の戦力でぎりぎり支えていたツラック隊。そこへ現れたGTMスライダーソープとファナ。支隊長ナルミは成り行きで彼らを受け入れるが、次々と稼働不能だったGTMが整備されてゆき、隊はなんとか一息をつく。しかし根本的な劣勢は変わらないことを知っていたソープはナルミにある提案をする。結果、ツラック隊の守るベラ国の戦線は一気に注目を集めることとなり、各勢力の思惑が交差する戦場に。そこへミースからの回状をもったツバンツヒが現れる。ツラック隊を足掛かりにアマテラスへ接近するすべを探ろうとするツバンツヒだが、あることをきっかけにこの戦場に真摯に向かいあうこととなる。またそんな彼らの元へ騎士を廃業していたハレーが不審者として連行されてくる。大切なパートナーであったハルペルを失い、自分はもう戦えないというハレーにナルミは激怒する。「騎士ならGTMで戦うのよ!!」。そんな彼にハルペルの面影がささやく・・・。こうしてようやく持ち直してきたベラの戦場だったが、突然国境に集結する枢軸軍の大規模なGTM集団。友邦国のGTMを合わせても69騎しかないツラック隊に4倍近くのGTMが襲い掛かる。そこには”天位殺し”と呼ばれるシュバイサー・ドラクーンの姿もあった。ファティマたちの強力な情報妨害戦<XROSS JAMMER>のなか、大規模なGTM戦が始まった……。

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【レビュー】『F.S.S. DESIGNS 5 LITTER.pict』永野護

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んー、今回ほどどう評価するのか戸惑いがある作品集は長い間ファンやってきて初めてだ。

F.S.S. DESIGNS 5 LITTER.pict
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【レビュー】『ファイブスター物語 13巻』永野護

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物議をかもした「大変更」以降の内容での初の単行本であり、実に9年ぶりの最新刊。
連載は一応目を通していたので新味はないが、一応レポートしておく。

『ファイブスター物語 (13) 』



バッハトマによる詩女と剣聖殺害により崩壊したハスハ連合=ミノグシア各国と星団中の国家の思惑が絡んだ魔導大戦の戦況は膠着状態。その間隙にデコースは黒騎士のフルメンテに合わせてエストもモラード博士のもとへ。そこにはファティマとしての根幹の機能を失ったアウクソーの処遇について星団を代表するマイトたちが集まっていた。一方初陣を終えたちゃあは後輩ジークボウとともにメヨーヨ大帝と遭遇する。またそこにはいろいろこじらせてるジークの母も。しかしそのジークの母が履いていた靴はナカカラでの野戦元老院に遅れて登場した最重要人物の足元をも飾っていた。暗躍する元老院の思惑からひと時だけ解き放たれ、ラーンへの花の道を歩くダイグとクリスティン。そこでダイグはこの花の道の由来をクリスへと語る。しかしそのラーンも腐敗を極め、妖艶な詩女・フンフトが手練手管を見せつけフィルモアとの接近へと大きく舵をとる。しかし彼女の真意はやはりまごうことなき”詩女”のものであった。腐敗したラーンではマグダルを守れないと判断したヘアードはランドとともに逃避行を続けるが、難民を意図的に巻き込むブーレイ傭兵騎士団の戦闘に巻き込まれ、ヘアードは負傷、マグダルと離ればなれとなってしまう。傷つきつつも独力で自らの使命を果たそうとするヘアードにランドはミラージュ騎士であることを越えたある決意する。そして辺境の戦場であるベラ国国境に、凄く場違いな格好をした史上最凶最悪のバカップルがついに姿を現した・・・。

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【レビュー】『F.S.S. DESIGNS 4』永野護

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先週までべらぼうに忙しかったのでまだ十分読めていないが、初見の印象

『F.S.S. DESIGNS 4』



これまでのDESIGNS1~3につづく最新作品集。これまで発表済みのデザインをまとめた既刊のものとは異なり、現在連載中の内容と並行する形でメカニック、服飾、キャラクターの最新デザインが収録されている。そのため版形も既刊のDESIGNSと異なり、これまでのKnightFlagsやSmokeWall,TwinTowerなどと同等の大型ムックとなる。



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【レビュー】『ゴティックメード・花の詩女』永野護

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FSSを8年近く休載してまでやろうとしていたこと―信者ならこの目で確かめずばなるまいw

移民星・カーマインプラネットには”詩女(うため)”と呼ばれる、民衆の心の支えとなる代々続く巫女がいた。新たな巫女は、就任に際し歴代の巫女の記憶を引き継ぎ、都までの道のりを行幸する。
新たに巫女となったベリンは、いままさにその都行きに出発しようとしていた。その時、巨大な戦艦が巫女たちの前に現れる。現れた少年はドナウ帝国第三皇子トリハロン。彼が言うには、この星の政情の混乱を狙って、新たな巫女を狙うテロが計画されているという。彼はその護衛ため惑星連合から派遣されてきたのだ、と。こうして詩女と皇子の不思議な旅は始まった・・・。

前々からいろいろ情報は出ていて、かなり少人数で作っており、そのアニメーションの大部分を監督・原作者である永野護自身が手がけている、ということでいろんな意味で注目されていた一作。
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