【レビュー】『F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER』永野護

なんと！連載止めずに単行本を出しただけにとどまらず！設定集までほんとに出ちゃいましたよ⁉
うれしいけどなにか天変地異起きないか心配だ（笑）。

今回の作品集はベラ国攻防戦での登場人物・GTMを中心にまとまっていて、単行本14巻の補完をなす内容となっておりバランスが良い。その分連載等ふくめて追っかけている層には若干新規なネタは控えめということになるが、所々で例によってブッ込んでできている（笑）。

特筆すべきは意外なほど早く超帝国の「セブンソード」の設定が公開されて行っていることか。
とはいえメインはベラ攻防戦なので、なにはともあれ単行本14巻を手もとにおきつつご覧になるのをお勧めする。

そして本作品集の最大の見どころはフレームランチャーの「赤い線」だ「赤い線」（笑）。
（いや、けどこの点すごく納得はする）

F.S.S.DESIGNS 6 XROSS JAMMER

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永野護
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まず本編はテキストと図解によるベラ国攻防戦の概要の説明があり、続いてベラ攻防戦の主役ともいえるツラック隊の各メンバー及びそのパートナーAF・乗騎GTMが一通り紹介される（ここにはセイレイたち援軍となったコーラス勢も含まれる）。それに対する枢軸側が続いて解説される―特に今回敵側の主力となったウモスとその背景にある動機の部分は重要だろう。ベルミは確かに悪役だが彼周辺のデザインはカッコいいものが多い。

そしてレイスルのナオときて・・・そこからセブンソード、レン→ミラージュという感じでつづき、リリやショーカムといった次巻以降に収録されるであろうエピソードのキャラクターたちへと続く（その関係でコーラスのピアノやセブンソードのララファもこの位置）。そして14巻巻末を飾ったZAPについて小さ目ではあるが1セクションもうけてある。またここで実は作者も混乱してるのか（苦笑）旧名称との対応表も見開き（2ページ）で掲載されている。そして巻末を飾るのは「アドラー2977バランシェ邸」として集合写真的な一枚（既存シートの合成ではあるが）。
※ちなみにフォクスライヒバイテ等ミラージュマシンは特になし（ZAPのセクションのみ）

基本的に今回は連載と並行して・・・ということもあるのか、いい意味で素直な1冊といえると思う（とくに永野センセのゆるめなコメントの多さにそれを感じるｗ）これまでの作品集ごとのぶっぱなしに慣れている古参ファンとしては穏やかにすら感じるかもしれないが（笑）、それだけ高回転でエンジン回し続けて連載を維持しているんだなあというのが感じられて、これはこれで全肯定である。
やや誤植や連載中とのセリフと整合性が取れない個所もあるが（ララファが女性等）些細なことだし、ここはいずれ修正されるだろう。

掲載されているデザインについてはやはり人物のほうが比率が多いので、華やかなものが多い。メカ（GTM）を期待されている向きにもバーガハリの各支隊バリエーションや枢軸GTMの主要騎体がちゃんと掲載されているので見ごたえはある。やっぱりBSコブラとかBS-Rはカッコいいね。X-8もごつくて素敵だしヘルマ・・・じゃなかったグロアッシュもいい。ここにきてようやく「細長い」感じでないふうにGTMのシルエットも落ち着いてきた感じか。（構造上ゴツゴツしてるシルエットが多いのは不可抗力か―ただこのあたり「なめらかな」騎体がすでに絶対用意されてると思う）

服飾に関してはやっぱりラキシスまわりがいい感じっすな、ヒロインなのに出番が少なかったのが一気に表に出てきたのが功を奏したのか（苦笑）。あとなにげにレイスル騎士団がデザインもそうだが配色が素晴らしい。

で、レイスルといえばナオですが、今回でいちおうシートとしては3人セブンソードのシート出たのかな？オージェは以前から出ていたので実質新規出しは2人だが、このあたりもっと引っ張ると思ってたので意外と早かった印象。作中でここまでに姿出たことあるのが、マドラ、ナオ、レン―イメージカットだけだがララファ。スキーンズは含まれないっぽい記載もあるので残るはバング、ネプチューン、アトールの3人？意外と本編中で全員揃うのも遠くないのかも。

そして本巻の目玉のひとつはやはりZAP周りの項でしょうか―というかフレームランチャーかな（笑）。
大きく取り上げられているわけではないが、このフレームランチャーのページは連載の扉で見た時からたしかに「おっ！？」と吸引されるものはあった。そうですか、この赤いラインがポイントですか・・・。そういった部分までは初見時は分析するところまではいかなかったけれど、たしかにぐっと引き付けられたのは覚えてる。うっすら緑系を感じる白の上にのった朱色のライン―確かにこれ一つで単独のキャラクターといえるかも。しかしZAPがカイゼリンよりも前―一番最初にデザインされていたというのは正直意外だった。こういうデザインの系譜てきなものもいずれ種明かしをしていただけると嬉しいのだが・・・。

で、今回いちばん気に入ったというかおもろかったのは「さやか」ちゃんですかね（笑）。
なんか今後もちょろちょろ出てきそうなのでいろいろと楽しみだｗ

というか「れいにゃ」とか「零零」とかて！？