【レビュー】ロゼと黄昏の古城/日本一ソフトウェア（PS Vita版）

PS Vitaは親類の子にプレゼント用に買ってたやつが諸般の事情でぽしゃったので手元に持ってたんですが、携帯機で今更ゲームか～と思ってたのでここまで未開封。
で、結局この『ロゼと～』をやる前にプレイした『ペルソナ4 GOLDEN』がVitaオンリーだったのでやむなく開封・使用に踏み切り・・・と思ったとたんにVitaさんEOLっすか！？（泣）まあ別にヘビーゲーマーでもないのでいいや。（P4Gはこのあとレビューの予定）

以前からこの日本一ソフトウェアの一部作品は気になる感じのものが多くて注目はしていたんだが、この春の『嘘つき姫と盲目王子』をプレイしてみて実際の作風もなんとなく分かった。で、PS Storeでいろいろ見てると本作がお安めの値段になっていたのでプレイしてみたという次第。

いや、これだけすがすがしい「死にゲー」というのも久しぶりでしたわｗある種のパズルゲームなんだけど、なんせループ状態やら積んだ場合のリセット方法が「自殺してやり直し」て・・・（汗）。

とはいえ作風がダークファンタジーというか、裏グリム童話的な世界観なので、実はプレイしているとそのあたりは逆に案外しっくりくるという。
ティム・バートンとかあのあたりが大好きな方にはけっこうもってこいの一本かと思う。

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ある古城のなかで目覚めた「茨（いばら）の力」を使える少女ロゼと、彼女を守る石の巨人（ゴーレム）を使って、仕掛けられた様々な罠を解き古城から脱出する、といったゲームになるのだが、要はパズルゲームですな。

前述のようにダークファンタジー系の世界観なので、主人公のロゼちゃんは茨の力で岩や呪物にしみこんでいる「血の色」を抜きとったり与えたりすることで、アイテムを可動状態や固定状態にすることができる、そして相棒の巨人でそれを運んだり動かしたり、時にはロゼちゃん自体をぶん投げたり（笑）して、白からの脱出を目指す、そういった作品。

作中セリフなどはいっさいないし（ムービーでも同様＋過剰に説明的なものは一切提示されない）、必要な文字情報は「日記」「手紙」「本」という感じでサブメニュー内で見るようになっているのもいい。

基本的にパズル部分のつくりもよく考えればわかる部分がおおいと思うが、中にはけっこう凝った仕掛けもあるし、「その発想はなかったわ・・・」というのも結構あったりするので、詰まったら素直に攻略サイト等みるのもありだと思う。特にパズルゲームとはいってもいわゆる「アクションパズル」系に相当するので、仕掛けはわかっても実際に操作してみると、むつかしかったりもするし。

ただ、この手のゲームの弱点でもあるんだが「なにがどういう状態だとどういう効果があるのか」「根本的な操作が微妙に説明不足」的なところは若干だがあった。個人的には「複数の本を本棚に並べる」シーンがあったんだが、「入れる順番」でコントロールするのではなく、「入れる位置をキー操作で指定する」というのがわからなくて煮詰まったりもした（おまけに根本的な操作すぎてどの攻略サイトにも説明がなかった）。

とはいえ比較的短い時間で細切れにプレイすることもでき、謎解きやパズルアクションならではの成功時の解放感あったりで、なかなかやりごたえのある一本だった。ほろ苦い感じのするバックストーリもいいし、かわいらしいキャラクターとそれにマッチした絵本ちっくな背景のグラフィックもよい。

おまけに冒頭に「死にゲー」と書いたように、基本いくらでもやり直しができる―というか何回も何回も死んで手順を覚える的なところもあるので、その点ちょっと昔のファミコンゲームの案外「正当な子孫」的な作品ともいえるのかも（苦笑）。

特にラスボス面はもろ「覚えゲー」な感じで死にまくりでしたな―ただ最後の攻撃がディオ（ジョジョ第三部）のナイフ攻撃と同じなのは気づいて後でニヤッとしましたが。
（クリアしているときはそんな余裕なかったｗ）

あと個人的にはぼかしてあるせいかバックストーリーの部分がもう少し知りたい感じがしないでもないんだけど、なんかそのあたり設定本とかあるのかな。
気が向いたら探してみたいところ。

なにはともあれ、ちょっとファミコン・・・というかゲームウォッチ的な夢中になる感覚を久方ぶりに感じられてなかなか面白かったですよ。

同メーカーの『夜廻り』とか『深夜廻り』とかもちょっと気になるところ・・・・・。

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