不意の来客

標準

先日、所用で外に出ようと家の扉をあけると、不意の来客が居た。

最初はいきだおれか!?なにかここで力尽きたのか!?とびびったが、よくみるとおなかは動いている―息はしているようだ。

こういうのはふつうあり得ないんだが―野良ネコだった。

ほんと力尽きたように寝ている。
その日は風もなく晴天だったので、アパートの二階の自分の家の扉の前は絶好の場所―お日様をあびるのに持ってこいだったんだろう。
しかし普通は、逃げる、扉の開閉の音をきいたなら。

よくみるとすこし鼻水も出ているようだったし、体調悪いんだろう。

所用は近所のコンビニまでだったので、とりあえずほったらかしにして出かけるが、短いコンビニへの途上でいろいろ考えるわけですよ(苦笑)。

ほんとうに調子悪いんだったら獣医さんのところへ連れて行くか?連れて行って治療費を出すのはかまわんがうちのアパートはペット禁止、というか猫一匹お世話するだけのスペースの余裕もない。若い猫でもなさそうだし首輪もないのでずっと野良なんだろう(確か以前にも外の道で見かけてる)、ならこちらが良かれと思ってもなつかないだろうな、というかそれ以前に瀕死なら是も非もないが、しばらくお世話して亡くなられたりするのもいやだな、いやそれ以前に家あけることも多いので閉じ込めとくわけにいかんし、けどほっといて家の前で死なれるというのも寝覚めが悪いetcetc・・・。

でコンビニで買い物すませて帰ってきたらまだ寝てござるのよ!?

さすがに今度は突然ではなく徐々に近づいてくる(階段上がってくる)音が聞こえたせいか、のそっと起き上って
「あ・・・すんません、ご主人、おじゃまでしたらのきましょか・・・?」
みたいにのそーっと動くので

「ええがな、しんどいんやったらしばらくそこにおりーさ?」

と声掛けると、あらそうでっか?見たいな感じでのそーっとしてるのでほっといて家の中に入る。

いかに自分が猫好きとはいえ、心の準備のない不意の来客は困りますがなw

その後いろいろ考えてみるが、結局しばらくほっといて様子見るしかない。ほんとに調子悪そうならその時考える―そう結論付けて用事を済ます。
時刻は午後、おひさまはさんさんと照っている。

あれから数時間経ってる・・・うーん・・・・どれ(ガチャ)チラ

まだ居ますがなw扉開けるのに相変わらず動じず堂々と寝とるwww
んー、困ったな。とりあえずなにかこう堂々と玄関先で居座られるとなにか差し上げないと失礼かと思い(!?)、先日買い置きの小魚の佃煮っぽいものを鼻先において差し上げるが見向きもしねえ(苦笑)。
おそらくほんとに体調悪いんだろう・・・けど野良やしなあ・・・・・⇒思考停止、幸い天気は変わらずずっと穏やかなままなので、再度自室に戻り長考に入るw

小一時間してまたみてみると、今度は起きて外を眺めてたそがれてらっしゃいました(けど逃げないw)
差し上げた佃煮は少々召し上がられた模様(ほんのひとつまみ上げただけだったのに少し残してた)

ここからは徐々に日が傾くのが早くなる、どうすっかなー。

で、再度様子見てまた小一時間ほどしてみてみると今度はさすがにいらっしゃいませんでした・・・・・。
ただお年寄り猫でぐてーっと日光浴してくれてただけならいいんだけれど。ときどき見かける猫ではあったので、どこかで誰かがエサをやるなり、寒いときは部屋にあげたりしてくれていればいいのだが。

ふと夜になって、外の寒さを思うとやはりそんなことが気にかかる。

さみしさまぎれに動物を飼う人は多いが、自分なんぞはなまじその命の重さを考えると安易にどうこうできんよな、ということをこんな不意に考えさせられるとは思わんかった。
猫は好きだし、機会があれば飼えればな、と考えなくもない。

ただ、それだけの覚悟やいろんな条件がそろっていないと、それはなかなか難しいことだとあらためて思い知ったな。まあおっさんになって勢いで物事を進められなくなったということなのかもしれない。

なのでいまのところはどこかよそ様のところのおネコ様を思う存分モフらせてもらうというのが、いちばんじぶんの身の程にはあっているということだろう。

そして願わくばあの老猫がどこか温かいところで夜を過ごせていますように。
寒い思いをしていませんように・・・・・。

いや、しかしびっくりしたわw

不意の来客」への4件のフィードバック

  1. 飲マスク

    こういう動物を見ると可愛いし可哀そうだしお世話したくもなりますが、命に対し責任を持つ覚悟と実行力がない状態でそれをやると愛誤になってしまいますからね。
    そうでない限りはこちらの記事のように無事を祈って放置せざるをえないのが実情ですね・・・

    あ、あとその場の感情で飼うことを「愛誤」と悪し様にいいましたが、私は生き物苦手板住人ではありません、念のためw
    むしろ心情的には愛誤より苦手板の方が嫌いです。どっちも迷惑という点では同じでも、精神のねじ曲がり具合では後者の方が上ですので。

  2. niseikkyu

    おひさしぶりです。コメントありがとうございます。
    「愛誤」っていういいかたあるんですね、いい得て妙ですね(笑)。

    >無事を祈って放置せざるをえないのが実情
    こう書いてもらってちょっとほっとしました。ただほんとそれしかできないんですよね。エサをやったり寝床を作ってやるとかするならもうほんと責任持って飼う覚悟でやらないと無責任の極みになってしまいます。

    >精神のねじ曲がり具合では後者の方が上ですので。
    すごいw自分は掲示板とかの内容ははまとめサイトで目にするものぐらいしか知らないので、そういう板があること自体が驚きです、あるんですね、そういうの。まあ確かに嫌いとか苦手=自分を不快にするものに粘着するというのは人生の時間の無駄以外の何物ではないと思うんですが、そういうことに情熱を費やす方はけっこうな数いらっしゃいますしね・・・自分は関わり合いになりたくないです(苦笑)。

  3. 匿名

    初めまして。
    にせいっきゅう様がお猫様好きだと初めて知りました。
    とてもうれしいです。

  4. niseikkyu

    コメントありがとうございます。
    ハンドルネームなど判別べきるものがないので不明ですが、ここのところいくつかコメントいただいた方でしょうかね(^^;)
    些細なブログですのでお気に向いたときにでもお立ち寄りください。

    猫は大好きですね。自分でも飼えるといいのですが、さすがに一人暮らしだといざというときのことを考えるとなかなか・・・。
    なにかtwitterのほうではお金のない人は動物飼っちゃいかんと発言した獣医さんがいらっしゃって炎上したとも聞きますが、お世話するのにお金いる以上、これは個人的に正論かと思いますね。
    なので自分は近所のお猫様(飼い猫)が道端歩いてらっしゃったときになぜなぜさせていただくことで我慢しております。
    おかげさまで道端で猫を見たときは「おお、これは今日一日ついてるぞ!」とすら思う次第で、悪いことばかりではないのかもしれません(^^;)

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