午前中、部屋を掃除していたら
ちびグモくんがひょこん、と本の間から飛び出してきたので
とりあえず「おはよう」とあいさつしておく。
昼食を買いに近所のコンビにまででかけると
路上にどうどうと枯れ木色のちいちゃなカマキリくんがいたので
「すいません、通らせていただきます」
とあいさつしておく。
それを区切るような電線とそのあいだにきらっとひかる糸。
女郎蜘蛛の姐さんが営業中らしい。
そんな高さには届かないひくい空を
ただ一匹だけモンシロチョウ。
君は逢うべくして逢う相手には出会えたの?
冬はもうそこだというのに。
で、かえってくるとまだ枯れ木色のカマキリくんががんばってらっしゃる。
「サーセンwまた通りまっす」
とあいさつしてアパートまで帰る。
そんな秋晴れ、おひるどき。
一見、ファンタジックというかメルヘンにも見えるけれど、
偽一休さんのそれは、実は生命に対する崇敬から出ている
挨拶や言葉なんじゃないかと、ふと思いつきました。
ふと、ネイティブアメリカンの自然と命に対する
謙虚で美しいスタンスを連想しました。