ブレードランナー2049/ドゥニ・ヴィルヌーブ監督

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現代のあらゆるジャンルで見られる”退廃した近未来社会”的なビジュアル―そのスタンダードなイメージを生み出したといってもいい前作『ブレードランナー』の正統続編。ならこれは観にいかずばなるまい、ということで先日見に行ってきた。

いわゆる世界観が本筋のストーリーよりも重要といえる作品なので、その面では非常に奮闘していたと思う。そしてストーリも前作を踏まえて+前作主役のハリソン・フォード出演ということを考えるのならベストに近い脚本だったかと思うが、残念ながらその前作との関連性に足もとをからめとられて非常に閉塞感の漂う物語となってしまっていた。観客が想像力の翼を自由に広げられないというか。

美術周りが非常に素晴らしかっただけにそこが非常に惜しい一本だった。

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メッセージ/ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督

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公開前に劇場で予告編をみて特に強烈に「見たい」という感じではなかったが気にはなっていた作品だった。で、公開前後のプロモーションでよくよく聞いてみるとこれ、原作昔読んだことあるやつじゃん!?ということで少し前に観にいってきた。「ばかうけ」が気になって見に行ったわけではありません(笑)。

内容としてはいわゆる「ファーストコンタクト」ものなんだが、この作品のキモはそのコンタクト手法とそれの及ぼす影響の部分。

小説の原題は収録の中短編集の題名にもなっている”Story of Your Life”(ヒューゴ賞受賞作)、映画としての本国でのタイトルは予告トレーラにあるように『Arrival』(到着・到達)-でこの邦題なわけだが、まあどれも内容的には間違っていないが含蓄の深みはちがうな(苦笑)。

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